渋谷駅で降りたくないと思う理由

内藤 忍

学生時代は、キャンパスが近かったこともあり、渋谷で飲食する機会が結構ありました。当時は、ヒカリエもQフロントもないのどかな居心地の良い街でした。

最近は、渋谷で飲むこともほとんどなくなりました。いや、むしろどちらかというと行きたくない街になり、乗り換えでの渋谷駅下車もできるだけ避けるようにしています。

ご存知の通り、渋谷駅は駅全体を再開発中で、通路が工事の進行によって目まぐるしく変わっています。

しかし、渋谷駅が下車したくない駅になった理由は、工事中で使い勝手が悪いからだけではありません。おそらく工事が完成して、新しい街に生まれ変わっても、なるべく使いたくない街であることは、変わらないと思うのです。

その1番の理由は、東急東横線にあります。以前の東急東横線は渋谷駅が終着駅電になっており、大きな改札からJRなどの路線にスムーズに乗り換えができました。

ところが副都心線の東横線への乗り入れが始まり、駅が地下のヒカリエの下に移動し、状況が一変しました。

まず、東横線の渋谷駅のホームが非常に狭くなりました。乗降客が多いのに、乗降のエスカレーターは狭く、降車してから改札に抜けるまで時間がかかります。また東横線渋谷駅から、JR山手線や井の頭線に乗り換えるのには、距離が随分長くなり、面倒だと思うようになりました。

メトロとの相互乗り入れで、駅の場所を移転せざるを得ないかったのは、仕方ないのかもしれません。また、地下ホームの建設コストを下げるためには、ホームの広さに制約があったとも考えられます。

しかし、東急東横線渋谷駅を使っている人ならわかると思いますが、移動手段としての効率性や快適性が低く、新しく作られた駅とは思えないのです。

私は交通機関の専門家ではありません。あくまで利用者の一人として勝手な意見を書いているだけですが、私と同じような感想を持つ人は多いと思っています。

駅の使い勝手が悪化した結果、渋谷駅にあるお店に行く機会は激減しました。仕事でどうしても行かざるを得ない時以外は、ガード下の焼鳥屋さんやホテルの中華料理店といった特定のお店位しか行かなくなりました。

そういえば、今週も渋谷駅が最寄のNHKホールに出かける用事があることを思い出しました。いっそのこと代々木公園駅から回り道して行ってみようかと思案中です。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年4月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。