日本経団連の中西宏明会長が19日、「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので」などと発言したことがネット上の波紋を呼んでいる。
この中西会長の発言に対し、
自分達は終身雇用なのに
逃げ切り世代が我が身の命が尽きるまでの人生を確保してから後の者へ辛口言葉投げつけて引退
といった世代間格差への不満を直感的にぶつけるツイートがたちまち続出。また、労働力人口の減少に対して、外国人労働者拡大などを弥縫策的に推進する財界の「無責任」とも取れる姿勢への不満をズバリ指摘する声もみられた。
これから労働者の数がガンガン減っていって雇用のミスマッチなんかも相まって全然人が集まらなくなるのに、外国人なんぞを当てにしてこんな舐めた口を聞く経団連のカス共は信じがたい無能である。人を育てるとか辛抱するとか、そんな事全然知らない癖に他人にはそれを押し付ける。
しかし、新卒時の就職に失敗し、日本の硬直的な雇用慣行の壁に苦しんできた氷河期世代からは、ポジティブな意見も。
私は正社員になれなかった。キツイ考えだけど、事情があるのは理解しつつ、仕事をしない正社員に対してはよく思ったものだ。その席、私にください。もっと仕事します。成果も出してみせます。だから、その仕事をする権利、私にください。
また、すでに終身雇用が「オワコン」だったと、冷めた見方をしている人も少なくなかった。
守れないと言うか守る気ないでしょう?もう崩壊してるし。一度つまづいて企業を辞めればそれで終わりの日本ですけど。昔の松下の翁の「社員は家族」的な考えは邪魔でしょうね。
この点、若者トレンドに詳しい原田曜平・サイバーエージェント次世代生活研究所所長も「終身雇用が守られているなんて恐らく既にどの若者も思っていないのでは?」と疑問を呈し、
続けて「終身雇用の代わりに企業が何を社員に与えられるかの議論をすべきでは?」と提起した。
一方、若年無業者の問題をレポートした『無業社会』の共著書がある社会学者の西田亮介・東京工業大学准教授はツイッターで「パンドラの箱の蓋が開けられる感」と不安を口にし、「新会長になってから、経団連の公益性が露骨に縮小し、大企業本位の利益団体の本質がますます露呈している」と経団連の“変質”を指摘していた。