毎日新聞デジタルが18日朝に配信した「なぜ嫌韓は高齢者に多いのだろうか」という記事がネット上で波紋を呼びそうだ。記事は、国際報道を扱う外信部の部長、澤田克己氏の署名コラム。澤田氏はソウル駐在経験があり、重村智計氏や鈴木琢磨氏ら「朝鮮半島」スペシャリストを輩出してきた毎日新聞外信部の系譜を受け継ぐ記者だ。
コラムでは、澤田氏があるパーティーで60代の男性に「韓国はなんだ、あれ? やっぱりおかしいな」と絡まれた経験に始まって、専門家らが以前から指摘している「嫌韓は高齢者に多い」という説を検証。過去30年の日韓関係の変化や、世論調査の数字も挙げているが、「嫌韓」的な言動をする高齢者について「定年退職した後に感じる社会からの疎外感というものも無視できない」と自説を述べ、定年退職後に嫌韓的なブログを読むようになった高齢者の話を紹介するなどしている。
この記事は毎日新聞デジタルでは目立たないところに出ているが、この日朝、配信先のヤフーニュースからヤフートピックスに掲載されたことで一気に拡散した。この記事について、ジャーナリストの治部れんげ氏は「冷静で良い記事」と評価。
また、一般のネット民も、澤田氏が指摘した視点について共感する声もあったが、
私は戦後すぐの生まれだが、確かに、朴正煕軍事独裁政権時代の韓国イメージは私も悪かった。しかし、自らの手で民主化を成し遂げたことは日本人にできないかったことで、私の韓国に対する尊敬の念は強い。韓国・朝鮮への差別意識を問題にするべきだろう。
世代による嫌韓の割合については自分も色々調べてみたけど、なるほど「社会からの疎外感」というのはあまり考えていなかった。こればかりは定年した世代にしか分からない感覚なのかも。
しかし、ネットではコラムで「高齢者=嫌韓」と決めつけた感のあるトーンに異論が噴出した。
高齢者は最初から嫌韓だったわけじゃない。いろいろ知ってしまったから嫌韓なのだ。若者はこれから知るから嫌韓予備軍。誰があんな国を好きになれるのか教えてほしい。
そんなことないでしょ、若い人でも嫌韓居る方だとおもうけど。自分もどっちかというと韓国は苦手な方だし
嫌らしさを感じる記事。なぜそうかといえば、「嫌韓=韓国を批判する者には批判する側に問題がある」という認識を前提に書かれているから。しかし客観的に見て今の韓国は対日のみならず対北でも常軌を逸しているといえよう。
嫌韓が社会から疎外された高齢者メインで「古い」とか「おかしいぞ」って誘導したいんだろうけど、普通に韓国政府の日本への言動を見ている人なら老若男女問わず「韓国って何を言ってるの?」って疑問に思うだろ。
などなど、ツッコミまくりの状態だった。「嫌韓=高齢者」という世論を形成しようとする狙いがあるのか。毎日新聞の思惑が今後注目されそうだ。