貧困の連鎖解消に教育支援は不可欠。
そんな問題意識から、オンライン学習システム「すらら」を運営する株式会社すららネット社長の湯野川孝彦さんと意見交換をさせていただきました。
「すらら」はアニメのキャラクターが先生役になり、勉強の進捗に合わせてレベルアップする、ゲーム感覚の教材です。
しかも、生徒の習熟度に応じて出題が個別に最適化されるシステムになっています。
このため、低学力層の生徒でも無理なく引き上げることができ、実際、奈良県内の高校生に8か月間使わせたところ、偏差値が平均7ポイントも上昇したとのこと。
既に学校や塾でも採用が進んでいますが、貧困対策に取り組むNPOでも「すらら」が導入されつつあるそうです。
これは、「すらら」を使えば教師を必要としないためボランティアスタッフ1名でも教室の運営が可能なこと、そして何よりも湯野川さんの「事業を通じて所得格差や教育格差の改善に貢献したい」という思いからNPOに対しては特別な料金を設定しているためです。
また、不登校の生徒に対しては(一定の要件を満たす)オンライン学習も履修実績として認める制度が整備されていることから、文科省の要件を満たす同社への問い合わせが増えているそうです。
しかし、この制度の活用を認める学校は極めて少なく、教育現場への理解の普及が今後の課題です。
正確な統計は存在しないものの、少年犯罪者のかなりの割合が不登校経験者であり、不登校児の多くが発達障害や学習障害であると言われます。
学習支援が普及・浸透すれば、大きな社会課題の解決につなげることができます。
編集部より:この記事は、衆議院議員、鈴木隼人氏(自由民主党、東京10区)のブログ 2019年5月25日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は鈴木氏のblogをご覧ください。