生きる捨て石っていうものもありだろう
捨て石は死ぬものだ、とばかり思っていたが、この捨て石はひょっとしたら将来活きてくる。
決して軽はずみな発言ではなさそうだ。
考えに考え抜き、悩まに悩んだ末での一言のようだから、それなりに敬意を払った方がよさそうだ。
反対派の方々からは大変な反発を受け、マスコミ等から猛攻撃の対象にされてしまいかねない重大な発言なので、時と場所を選び、相当の根回しをしたうえで、しかもその後の対処策を十分練ったうえで、ソロソロと口に出した方がいい案件であるが、政治の嘗にある誰かがいつかは言い出さなければならないことであるが、前環境大臣の原田氏は自らの腹を切ったうえで、あえて口に出したのだろう。
自分が捨て石になる、そう、覚悟したようである。
まあ、官房長官などは世間の反応を見てから物を言うタイプの方のようだから、あの発言は個人的な見解です、などと毒にも薬にもならないようなコメントしか出せなかったのだろうが、原田氏が放ったこの一石は大きい。
確かに捨て石になるのかも知れないが、死に石になることが確定しているわけでもない。
世論の理解が拡がれば、原田氏のこの一言が活きてくることがある。
原田氏の投じた一石を活かすも殺すもこれからである。
まあ、あの処理水を汚染水と呼んでいる限りは何も変わらないだろうが…。
難問を解決してこそ道は拓ける。小泉進次郎氏はよくぞ環境相を引き受けた
政治家として大成するためには、難しい問題にこそ率先して取り組むべきである。
人寄せパンダ、などと軽くあしらわれるような存在にだけはなって欲しくない。
自民党の国会議員の中では他を圧倒するような人気を博しているのだから、その人気をご自分の政治力に転化されるのがいい。
小泉進次郎氏には、安倍総理を凌ぐ求心力がある。
安倍内閣の閣僚を引き受けたことで如何にも安倍内閣に取り込まれたような印象が残るだろうが、政治力を付けるためには多少の不協和音が出てきても遠慮なく自分の正論を述べることである。
大衆迎合の弱い政治家、というレッテルを貼られることがないように、政治的な発言をする時にはそれなりに周到にすることだろう。今のうちからブレインを揃えることである。
多分、環境大臣の担当する分野はこれからますます重要になる。
どの専門家にも負けない知見を早急に獲得された方がいい。
勿論、仲間づくりも大事である。
復興大臣のつもりで頑張る、というのはちょっと視野が狭い。
総理になったつもりで、今は、国政万般についてしっかり学ぶ時である。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年9月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。