北海道での不動産投資は「あり」か?

札幌に来ました。資産設計実践会メンバーを中心に18名の参加者と北海道の不動産を視察するのが目的です。

初日は、北海道を拠点に活躍する不動産会社経営者でビジネス書作家の末岡よしのりさんとセミナーを開催。その後の懇親会も大いに盛り上がりました。やはり旅行にみんなで行くとテンションが上がります。

北海道は、全体で見れば人口減少エリアですが、札幌、恵庭、千歳といった都市では人口流入が進んでいるようです。

北海道の不動産が東京都心の不動産と異なるのは、相対的なインカムゲインの高さと、キャピタルゲインの難しさです。これは地方不動産に共通する特徴です。

東京より賃貸利回りは高く、2ケタの表面利回りになっていることも珍しくありません。その代り空室率も高くなります。しかし、それでもトータルのインカムゲインは東京都心より高いといえます。

一方で、キャピタルゲインを狙うのは難しく、札幌の中心部などを除いて、価格下落リスクがかなり高いと感じました。物件の価格下落スピード以上のインカム収入が無ければ、トータルのリターンはマイナスになってしまいます。ハイリスク・ハイリターンな投資対象です。

そんな北海道の不動産の中で、例外は倶知安(くっちゃん)です。倶知安駅とそこから近いリゾートエリアのニセコに人口流入が進んでいます。こちらは、明日視察に行く予定です。

函館から札幌まで新幹線の建設が進み、2030年の完成が予定されています。また高速道路も2017年に完成する予定です。パウダースノーに惹かれてオーストラリア人を中心に外国人が集まり、パークハイアット、リッツカールトンといった世界の一流ホテルが進出してきます。ここだけは北海道の中で別世界だと思いました。

賃貸利回りも東京より高く、キャピタルゲインもまだ狙える。2つのリターンを同時に狙える魅力的な投資エリアと言えます。しかし、ニセコならどこでも良いという訳ではありません。場所による価格の差が大きく、ロケーションの吟味が必要です。また、不動産の購入には地元の人との交渉が必要で、これは東京から出かけて簡単にできることではありません。

やはり現地に行って、地場の不動産会社から情報を仕入れ、ピンポイントに「歪み」を見つけ出すことが必須だと思いました。

実際に現地を見て、ジンギスカンを食べながら、倶知安とニセコのこれからの可能性について確認してきます。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年10月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。