「一緒に貧乏になろう!」という日本人に巻き込まれないために

経済評論家の藤巻健史さんの記事を読んでいたら、テレビのワイドショーが日本が貧しくなったことを報道し始めたと紹介していました。

「日本は世界から取り残され、どんどん貧乏になっている」
「日本の格差拡大は、他国のように富者への富の集中ではなく、中流階級の低所得層への没落だ」
「このままいくと日本は全員が平等で貧乏な国になる」

といった内容らしいです。

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日本に住んでいると、この「一緒に貧乏になろう!(Let’s become poor together)」という人たちに巻き込まれるリスクがあります。日本にいながら、その流れに巻き込まれないためには、どうしたら良いのか考えてみました。

まず、自分を変えることです。日本の常識と言われている考え方を捨てることです。

例えば、協調性を重視するとか、決めたことは最後までやり通すとか、目立たないように行動するといった価値観です。

このような、周りに気を遣い、明らかに間違えたことでも決めたことは変えないで、同じように行動すれば、どんな結果になるかは明らかです。人と違うことを、環境に応じて臨機応変に「変節」していくことこそこれからの日本人の取るべき行動です。

次に、自分の資産を変えることです。具体的には、資産運用においても国内偏重を止めて、海外に資産を保有する比率を高めていくことです。

日本に住み、日本で仕事をしながら、資産も国内というのは、全てが日本に集中するリスクがあります。住居や仕事が日本から脱出できないなら、せめて資産だけでも海外にシフトさせるべきです。

円が急落するとか、日本が預金封鎖するといった極端なことは今のところ想定していませんが、そもそも日本人は資産が円に偏りすぎです。少なくとも資産の半分は外貨で保有した方が良いというのが私の考えです。

海外には日本よりも経済成長率の高い国がたくさんあります。これらの国にはリスクもありますが、投資先を分散させることによってそのリスクは軽減できます。リスクを恐れる余り「リスクを取らないリスク」に陥ってしまう方がデメリットが大きいと思います。

残念ながら、諦めムードで人の足を引っ張ったり、悪平等を声高に叫ぶ人たちと一緒にいても、豊かになることはできません。

健全な競争をグローバルに続けられる能力と経験を持った変化を受け入れる人たちと付き合っていかなければ、日本の衰退に巻き込まれてしまいます。

少なくとも私は、そんな人たちと同じ道を辿りたくない。だから、誰と付き合うかを冷静に考え、どこに投資するかを真剣に人体実験しているのです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年12月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。