東芝再建、半導体なお重荷 中計目標「必達」に暗雲(日本経済新聞)
東芝の経営再建で半導体事業が重荷になっている。14日に発表した2019年4~12月期の連結決算はインフラ部門などがけん引して営業利益が前年同期の約8倍になったが、システムLSIなど成長領域に集中したはずの半導体は受注不振で減益。東芝にとって中期経営計画の初年度である今期の業績目標は「必達」なのに、半導体の4回目の下方修正で余裕がなくなった。
(略)東芝は株主の7割近くが海外投資家だ。三井住友銀行副頭取などを経て18年に就任した車谷会長は「経営手腕が未知数」と警戒され、同年の株主総会で賛成比率が63%にとどまった経緯がある。
19年6月に発足した新経営体制では取締役12人のうち10人を社外取締役として賛成比率が99%まで上がったが、仮に「必達」の目標が未達になれば車谷会長の求心力に陰りが出かねない。(略)
知らなかったが「東芝は株主の7割近くが海外投資家だ」そうだ。それなら定義からしても欧米人の感覚からしても、東芝は、日産同様,レッキとした外資系だ。単に日本で生まれ今でも日本の名前をつけた本社が日本にある会社に過ぎない。
欧米人は会社の持ち主は株主であり、株主にはいろいろな国籍の人がいるから、会社の国籍には興味がない。自分たちに職をくれ高い給料を払ってくれる会社がいい会社だと思っている。欧米、とくに米国の株主資本主義では経営者は株主のために働いているのであり株主の方が経営者よりも圧倒的に上位の立場だ。
日本では社長に権限があり、会長は上がりの職の会社が多いかもしれないが、欧米企業では「株主の利益を守るために存在する取締役会」の代表である取締役会会長がトップで企業を動かしている。東芝が外資系になれば最終的には株主の利害で会社は動く。「日本の利益のために」とか「日本人の雇用を守るべく動く」などと期待すると足を掬われる。
私の父は東芝のサラリーマンで、私は東芝に育てられたようなものなので人一倍愛着があり寂しいのは事実だが、残念ながら現実は現実。