こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka
日本人は「自己責任論」がとかく好きな人種のように感じます。それでいてコロナ禍の渦中においては、「政府が悪い!」「市長の対応が悪い!」と他責に走り、自己矛盾を抱える人の多さに驚かされます。
誤解なきよう言っておくと、私は決して日本人を悪く言っているのではありません。むしろ、日本と日本人が大好きです。同じ商品を買うなら、海外製品ではなく、割高でもできるだけ日本製品を買うように努めています。また、過去には海外に長期住んだ経験もありますが、日本から離れて海外に永住するつもりは今のところまったくないのです。ビジネスや投資で稼いだお金は、できるだけ日本経済にお返ししたいと思っています。
だからこそ、道徳的に我が国の国民性はハイレベルであってほしいという願いがあります。今回はあえて苦言を呈したいと考え、筆を執ることにします。
日本人の「自己責任論」からくる他人への冷たさは異常
「日本は困っている人を見ても助けない」ということがCharity Aid Foundationの調査で明らかになっています。2018年の結果によると、144か国を対象に調査を行い、
・「外国人や見知らぬ人を助けたかどうか(人助け指数)」…142位
・「慈善団体に寄付したか(寄付指数)」…99位
・「組織的なボランティアに時間を割いたか(ボランティア指数)」…56位
・総合値…128位
と、我が国は先進国中で最低であることが明らかになっています。
「そんなことはない!日本人はお人好しと言われてしまうくらいに親切だ!」
と反論が聞こえそうですが、この調査は自分と仲のいい人や、親族、利害関係者は含まない「まったくの無関係な人」への親切度合いですから、そう考えると「日本人は他人に冷たい」と言えそうです。この結果は「自己責任論」から来ていると考えます。
自己責任論と政府への責任追及
件のコロナ禍についていえば、たしかに日本政府の対応に問題があると感じる点もゼロではありません。しかし、逆に世界で数多ある国の中で「この国の対応こそが最善である」と思える対応もまた、ないのではないでしょうか?
文句を言う人は最善手と思える対応を客観的根拠に基づいて取り上げ、そのプランを日本国にアプライする実現可能性と合理性を示した上で、それを代行してくれる政治家へ投票をするか、それがいない場合は自らが国を動かす立場に立つことです。ただただ文句を言うだけなら、小学生にでも出来ます。一切責任を取らずして、文句ばかりいう行動から、メリットを享受できる人はだれにもいないのです。
政府への責任追及だけうるさくしておいて、何かで失敗した人を見れば「自己責任でしょ」というのはダブルスタンダードで自己矛盾に陥っているように感じます。
コロナ禍の最善手は誰にも分からない
私は日々、国内外のニュースを日本語・英語で見ています。見ていて思うことは「コロナ禍の対応の最善手など世界中のただ一人の誰にも分からない」ということです。
コロナウイルスは変異が早く、これまでにない症状を訴える人も出てきました。また、潜伏期間が長くその間も伝染力を失わないことが非常に厄介です。米国やヨーロッパも当初は日本のダイヤモンド・プリンセス号の対応を問題視していましたが、今ではその欧米は日本以上の災禍に見舞われています。
- コロナウイルスは、日本の梅雨以降の時期にも引き続き猛威をふるうのか?
- インフルエンザのように毎年定期的に流行するのか?
- 一体、どのくらい感染者がいるのか?
- 国ごとにウイルスの毒性の強さは異なるのか?
- 一度、感染した後に熱を出すのはぶり返しか?それとも新たな型にかかっているのか?
何をとってもまるでわからないことだらけです。ですので、今やっていることが正しいか?それとも間違っているのか?その答え合わせは後になってみなければ分かりません。
そんな中で「自己責任だ!」と弱者に暴言を吐きながら、「政府の対応はどうかしている!一刻も早く何とかしろ!」と他責で不満をぶつける人たちを見て、その自己矛盾ぶりに一言言いたくなってしまいました。
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