ピンチをチャンスに変えるためにやるべき「3つのこと」

コロナウィルス感染拡大によって、私の仕事にも大きなマイナスの影響がありました。

銀座で5年前から開業しているワインバーは、東京での感染者拡大を受けて、お客様と従業員の健康を考え休業することに決めました。また、予定していたセミナーや講演会も全てキャンセルになってしまいました。さらに、宿泊施設として運営していた物件も3月下旬から稼働がほとんどなくなり、収益が落ち込みました。

今回に限らず、私は今まで様々なピンチに遭遇してきました。

そんな時には、いつもこう考えてきました。まず、これ以上悪くなる事は無いと自分を鼓舞する。そして、目の前にあるピンチは神様に試されている。だから、大切な成長の機会と前向きにとらえるようにするのです。

ピンチに陥った時、やってはいけないのは、悲観的になることです。

「事実は1つ、解釈は無限」です。どう考えても事実が変わらないなら、自分を信じて楽観的に考えた方が、良い解決策が見えてくる可能性が高まります。

また、行動しないで、文句ばかり言うのもやめるべきです。窮地に陥ったときは、とにかく自分から動いてみる。そこから変化を掴むヒントが見えてきます。人のせいにして文句と言ったり、できない言い訳をしたところで、現実は変わりません。

そして、自分のことばかり優先しないことです。ビジネスパートナーやお客様も同じように困っているとすれば、それをどうやったら解決してあげられるかを、まず考える。

このようにすれば、必ずどこかからチャンスがやってきます。

銀座のワインバーは、売り上げがゼロになり、家賃とスタッフの人件費がのしかかってきました。しかし、プレミアムクラブという会員制の利用料を前払いしてもらう仕組みを告知したところ、54名の方からサポートしていただき、今月に入って営業時間を短縮しながら、お店を再びオープンすることができました。

プレミアムクラブを通じて、お客様とお店の絆もさらに深めることができました。

セミナーも全て中止になりましたが、ZOOMを使ったオンラインセミナーに切り替えました。

すると、通常は50名程度しか集まらないセミナーに、500名以上のお申し込みがありました。さらに日本国内だけではなく、世界中から参加できるようになり、受講生の幅が以前より逆に広がりました。

宿泊施設は、相変わらず苦戦していますが、これもきっとこれから良いことが起こる。そう信じて、あれこれ手を打っています。

アリババグループ創業者のジャック・マー氏が語る動画を見ると、あきらめず、自分を信じて、前向きに行動し続けることの重要性がわかります。

私のやっていることはジャック・マー氏に比べれば大したことではありません。でも、考えていることは同じです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年5月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。