今週のつぶやき:市場、政権の動きのこの後

ユニクロで発売が開始されたマスクに注目が集まっているようです。ユニクロらしい高機能型マスクでフィット感はよいけれど息苦しいということで好き嫌いが分かれる状況にあるようです。

マスクは今やファッションの一つ。白や青や黒のベーシックマスクからブランド物の様々なデザインの商品が出回ってきました。「マスクが汚れるからくしゃみするときはマスクを外してする」という笑い話が生まれるのはファッションアイテム化した結果なのかもしれません。

では今週のつぶやきをお送りします。

市場の動き、一進一退のこの後

写真AC:編集部

東京、NY市場共に一進一退の動きが続いていますが、チャートからは三角持ち合いに見えます。よって近いうちに上か下にブレイクするとみていますが、個人的には上だろうと考えています。トロントの証券マン氏から「お前はどう見るのだ?」との質問に「7月は安泰、8月からはアメリカの大統領選挙に対する世論の動き次第で上下する。トランプ氏が持ちこたえれば株価は堅調、バイデン氏なら最大20%下落」と述べました。

大統領選は外交ではなく内政が全て。そのキーはコロナ第二波と人権問題。バイデン氏は副大統領候補を選びあぐんでいます。白人じゃなくて黒人や女性がいいという戦略筋の声を反映させるのか注目しています。この戦略というのは時として逆差別に聞こえるもので無理やり女性とか黒人といった選び方をすると必ず後でしわ寄せやしっぺ返しが来ます。「結果として」女性なり黒人なりが選ばれるという流れを作らないと民主党の戦略は失敗します。

どうも今回の大統領選はマイナス点が少ない方が勝つという消極的戦法になりそうな気がしています。世論はアンチトランプ派が多いけれどバイデン氏になってよいこともなさそうだという期待感の低さは最終的にはトランプ氏を利します。案外、蓋を開けてみるまでわからないとなれば株価は秋までデッドヒートを繰り広げるかもしれません。

政権の動き、激震のこの後

河井克行、河井案里(法務省サイト、Wikipedia)

河井夫妻の逮捕は想定通りだったとしても国会終了と共に安倍首相の肩にのしかかった疲れはかつてないほどだろうと察します。この始末をどうつけるのか、そしてポスト安倍で政権運営どころではないとなれば安倍政権が一種のレームダック化するリスクもあります。

一部には安倍退陣なんていう声もありますが、それはないと思います。万が一そうなれば麻生さんが残り1年数カ月を首相代行する方法しか思いつかないのであります。

個人的には誰かが責任を取るしかないと考えますが、二階さんが辞めるというのがすっきりすると思います。その後釜に菅さんでどうでしょうか?菅さんは性格的に首相タイプではなく内を守る人なので幹事長にはうってつけのポジションだと思います。安倍首相が十分力を発揮できないような窮地になれば麻生さんは癖が強いですが、リリーフですし副首相で首相経験者ですから体裁は保てるでしょう。

ではお前は誰がポスト安倍にふさわしいかと言われるとずっと考えていて思ったのは主要枠組みから外れる人として河野太郎大臣を推してみたいと思います。独特の動きと感性は小泉(父)に似たところもあり、自分で考え、自分で突き進むタイプは党内政治を排除しますが、いかんせん、「社内営業」が全然できない方なので自民党に大激震でも起きない限り推挙されることはないのでしょう。

「いきなりステーキ」の動き、苦渋の選択のこの後

Wikipedia

ペッパーフードサービスが展開する「いきなりステーキ」は急速な拡大戦略と競合相手との体力消耗戦に入り苦戦を強いられています。おまけに最近沖縄発、価格勝負で話題の「やっぱりステーキ」が東京進出を果たしたこともあり、更に過激な戦いが予想されます。

そんな中、ペッパー社は主力事業の一つ、「ペッパーランチ」を6月1日付で分社化し、事業売却に向けて準備していると報じられています。企業再生に於いて重大な岐路に立っている中、同社は「いきなりステーキ」に社運を賭けたようです。

19年12月度決算を見るとペッパー事業は売り上げで88億円、いきなりステーキが571億円、その他の事業の規模は知れていますので売却後は一本足経営になります。

問題はペッパーの利益がないと現状の営業利益水準では一般管理費を賄えず、まず黒字にならない点であります。しかも競合が増える中でのペッパーの売却はやむにやまれぬ判断だとみています。というのはペッパーの第2位株主のエスフーズの村上真之助氏から7月31日満期の20億円の借金があるからです。

エスフーズは「こてっちゃん」などで知られた東証一部上場企業で売り上げ3500億円もある会社。とすればシナリオは村上氏が借金のカタにペッパーをエスフーズが取り込むボトムラインがあるのだろうとみています。(もちろん他に高いオファーがあれば別です。)とすれば「いきなりステーキ」の一本足経営は最終的にエスフーズが面倒を見るというシナリオもあるのかもしれません。その時は店の名前を変えて「それでもステーキ」なんてどうでしょうかね?

後記

野球が始まりました。NYでは週明けから緩和策が始まります。私のいるシェアオフィスも事務所ビル全体も人がようやく増えてきてエレベーターで人と出くわすこともしばしばです。人の集積は不可と言いながら今日も人権問題の大規模ストライキが街で行われています。新宿や六本木の夜の街は思った以上に甘美な3密。我慢と欲望の綱引きは欲望が徐々に力を増していくのでしょうか?

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2020年6月20日の記事より転載させていただきました。

会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。