デジタルリスク協会が発足しました

ネット炎上対策を進めてきた「ニューメディアリスク協会」が体制を拡充・強化し、「デジタルリスク協会」と改称します。引き続き理事長を務めます。その発表の記者会見を開きました。

ニューメディアリスク協会は2012年2月に設立。8年を経過しました。
ネット炎上の対策に力を入れていたので、「炎上協会」とも呼ばれていました。
当時、経営者や従業員のツイートやウェブにアップしたことでの炎上事件が多発。
企業責任をどう考えるのか、が重要事項でした。
コンビニのバイトが冷蔵庫に入って社にも被害が及ぶ。
どういう策を打つのか。
スマホとソーシャルメデアの普及によって、みんなが映像をアップしてシェアする時代。光の反面、影もある、その対策を担う協会として発足しました。
ずいぶん手を打ち、ずいぶユーザの対応も進んだと認します。
 
しかしデジタルはどんどん進みます。
仮想通貨やブロックチェーンにどう立ち向かうか。
情報銀行どうとらえるか。
ビジネスチャンスもあれば、リスクもある。
それら新しテーマについて、政治・行政を含む、政官産学が連携して対策を練り、提言するという活動を続けました。
 
スマート時代の次に、いよいよAIとIoTの時代が来ました。
次の波に備える必要があります。
アメリカも中国もEUもつばぜりあいを繰り返し、GAFAも国家とせめぎあっています。
テーマもプラットフォーム規制、課税、個人情報保護、セキュリティなど幅広い。
その波が一般企業を巻き込む、というのが昨年からの流れで
 
データ駆動社会を示す言葉としてドイがIndustry4.0、産業革命の延長論を唱えました。
して日本はSociety5.0、文明の転換論を打ち出しました。
人類の創造物るAIが人類の能力を超え、人類の創造物たるモノ同士がコミュニケーションする。
人類史を前後期に分けるほどの事件であって、文明論で捉える日本の見方に賛成です。
 
そし今年は5Gのスタート。
4Gの延長ではなく、新しい時代の幕開けです。
のろし手旗に始まった通信は、郵便、電話、そしてモバイルの1Gから4Gまで、ずっとパーソン・パーソンの、オーディオビジュアルでした。
5GはマシンマシンのIoTでデータの時に入る。その大転換であるという識が必要。
 
日本政府は今年をデジタル元年と呼ぶという。いまようやくデジタル化かよ、おせーな。
が、遅れていた日本のまるごとデジタルファースト移の決意表明と受け取りまた。
IT企や先端企業だけでなく、地方や中小企業も含め個人店も含め、ぜんぶデジタルになるということ。
たいへんなビジネスチンスでありながら、大変なリスクも発生する。
想定不能のリスクが表面化する
そこでニューメディアリスク協会も、この波を受け止め、名称をデジタルリスク協会に変更することとした。幅広いリスクに対応する考えです。
ソサエティ5、5G、そして5輪に備える。
ゴーゴーゴー。
界中の注目が集まり、世界のリスクも抱えます。
新生、デジタルリスク協会をよろしく。

編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2020年6月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。