有名店の期間限定ランチは、お得なものほど消えていく

SHINOBY’S BAR 銀座の近くにあるお店に久しぶりにランチに出かけてみました。

銀座の一等地にあるビストロで、スタッフのサービスも極めて行き届いたお店。ランチのブイヤベース風カレー(写真)は、大きな具の魚介がたっぷりで、食べ応えがありました。食後のコーヒーまで付いて、1000円というリーズナブルな価格に驚きました。

スタッフによれば、このお店のランチは今月末で終了し、来月からは夜だけの営業になるそうです。ランチ営業は、コロナショックの影響で実施した期間限定サービスのようです。

赤坂にあるローストビーフで有名なお店も、ランチタイムに期間限定のカレーを提供しています。看板料理のローストビーフとスペアリブがトッピングされた、ゴージャスな欧風カレーを高級感溢れる店内で味わうことができて、こちらも通常価格から考えれば極めてリーズナブルです。

(どちらのお店も明日の資産デザイン研究所メールでご紹介する予定です)

このように普段は夜しか営業していないお店がランチ営業したり、通常には無いリーズナブルなメニュを提供したりするのは、コロナショックで来店者数が激減したことが背景にあります。需要が減少したから、利益率を削ってでもお得なサービスを提供して、売り上げを確保しようとしたのです。

しかし、緊急事態宣言が解除され、都心に人が戻ってくると、徐々に通常の営業モードに戻っていきます。

これはテイクアウトメニュに関しても同じです。コロナショックを機にテイクアウトを開始して、それが売上の一部を占めるようになったお店では、店内営業と並ぶ新しいビジネスとなっているところもあります。しかし、片手間に本業とは関係ないお弁当のようなサービスをしていた店舗は、そのうちにテイクアウトは終了してしまうと思います。

ランチメニュやテイクアウトのお弁当のサービスが終了していくのは、毎日の生活が正常化していくグッドニュースと言えます。しかし、美味しいものがリーズナブルに味わえる機会がどんどん減っていくことにもなります。

もしかしたら、もう2度と食べられないかもしれない、リーズナブルな期間限定ランチや有名店のお弁当。今のうちに味わっておかないと、お得なものほど無くなってしまうことでしょう。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年6月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。