俳優の三浦春馬さんが18日、東京・港区の自宅で首をつっているところを発見され、死亡が確認された。享年30。遺書らしきメモが発見されたといい、警視庁は自殺の可能性もあるとみて調べている。
三浦さんは近年、読売演劇大賞の優秀男優賞・杉村春子賞を受賞するなど舞台にも活躍の幅を広げており、人気、実力を兼ね備えたスターの突然の訃報に、日本中が悲しみに包まれた。
ネット上は死因を巡る憶測で溢れかえり、誹謗中傷が原因だったのではないかと説が出ているが、一夜明けた段階で裏付ける報道はない。一方で、今年1月に三浦さんが公式ツイッターで、同年代の俳優の不倫スキャンダルを週刊文春が報じた際に「どの業界、職種でも、叩くだけ叩き、本人達の気力を奪っていく。皆んなが間違いを犯さない訳じゃないと思う。国力を高めるために、少しだけ戒める為に憤りだけじゃなく、立ち直る言葉を国民全員で紡ぎ出せないのか…」などとコメントした内容が再び注目を集めている。
この当時、三浦さんのツイートに対しては、
不倫が許される風潮にある芸能界は異常であると再認識した方がいい。
といった批判が寄せられたほか、
擁護する人って大抵、現在進行形で不倫してる人に多いよね。
などと中傷する人もいたようだ。
これに対し、日本の衰退をよそに、個人のスキャンダルに血道を上げる昨今の世相に三浦さんが違和感を示すようなコメントをしたことに対して、右派のネット民を中心に
共感します。日本人って昔はもっと寛容でやさしかったはず・・・
といった反応があったほか、昨日の訃報を受けて
三浦春馬さんは日本全体のことを心配してくれる立派な愛国者でしたね。本当にありがとうございました。謹んで御冥福をお祈りいたします。合掌。
「国力を高める」これ言ったくらいで叩かれたりしてたの知りませんでした。真面目な人柄 感じました。本当に残念です。
春馬くんのこのツイートのどこが不倫擁護なんでしょうか?春馬くんは自分自身に向けられた批判というより、平気で叩く世の中に失望したのではないでしょうか。春馬くんのご冥福をお祈りします。
などと、追悼とともに擁護する意見も寄せられていた。
騒動のきっかけとなった不倫スキャンダルを報じた文春はオンライン版で5月に、映画好きブロガーのCDB氏のコラムを掲載。
三浦春馬のSNS炎上と演劇への「感染リスク」という烙印 舞台が復活する日は来るのか?
コラムでは、3月に行われた三浦さん主演の舞台を観劇し、コロナ禍に苛まれる演劇事情と重ね合わせて、三浦さんのSNS騒動を取り上げていたが、騒動の“火元”が週刊文春だったことには言及していない。ただし、三浦さんの演技について
終演後のカーテンコールで主演として観客に公演の打ち切りを説明する彼(注・三浦さん)の言葉には、少しでも不用意な発言をすれば「公衆衛生に反した」と公演そのものが指弾されかねない、鋭い刃の上を歩くような緊張感があった。
と評しており、試練の時代に苦悩しながらもたしかな存在感を見せるスターの姿を浮かび上がらせていた。
週刊文春は今週発売号で三浦さんの死因について何らかの裏事情を報じるとみられるが、過熱しがちな著名人の自殺報道については三浦さんの訃報を機に、リベラル系メディアの関係者などから、WHOのガイドラインに準じた慎重な対応を求める声も上がり始めている。
NHKや朝日新聞デジタルなどは、三浦さんの訃報記事の文末に「日本いのちの電話連盟」の相談窓口の紹介。これまでにない報道のあり方も見受けられた。
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三浦春馬さんのご冥福を慎んでお祈りいたします。