日本人が不幸なのは、人の目を気にし過ぎるから

日本人は他国の人に比べ、幸福度が低いと言われますが、その理由の1つとして、人の目を気にし過ぎることがあると思います。

私もどちらかというと(というかかなりの)見栄っ張りで、人からどう見られるばかり気にして生きてきました。人生振り返って、人からどう思われるかを気にして行動する事は、3つの点でやめた方が良いと考えるようになりました。

まず、そもそも周囲の人たちは、本人が思っているほど、何をしているか気にしていないと言うことです。人の目を気にするのは、ある意味で自意識過剰な行動とも言えるのです。

また、人の価値観は時代とともに変わっていきます。人目を気にしてやらなかったことが、将来何も問題の無いことになってしまう。これは珍しいことではありません。

例えば、かつては穴の開いたジーンズは、みっともないと思われていました。しかし、今やジーンズはダメージがあった方がカッコいい。あるいは「男子厨房に入らず」と男性が家事をするのは論外だったのが、今や育児や家事に積極的に関わる男性の方が評価されています。すっかり価値観は変わりました。

今は、世間体が悪くみっともないと思われることであっても、それが将来真逆な評価になることもあるのです。

そして、何よりも確かなことは、自分の気持ちを押さえつけて、人の目を気にしても楽しくないと言うことです。

人生で大切な事は、人の気持ちを忖度して、我慢して生きることではありません。自分の気持ちに正直に生きることです。

だから、私も糖質制限しているからといって、おにぎりを食べたことを隠す必要は無いのです!

日本人の周囲を気にして同調していく生き方は息苦しく、本当の幸せにはつながりません。

今回のコロナウィルス騒動で、また日本人のそんな悪い面が出てしまったような気がします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年8月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。