人生に大切な3つのものが「健康>仲間>お金」となる理由

1年前に「豊かな人生に必要な「3種の神器」は健康・仲間・お金」というブログ記事を書き、たくさんの方に読んでいただきました。では、この3つの中で順番を付けるとしたら、どうなるのでしょうか?

この疑問に理路整然と回答してくれる図表を見つけました。ビジネス書作家で精神科医の樺沢紫苑さんの『精神科医が見つけた 3つの幸福 最新科学から最高の人生をつくる方法』という書籍に掲載されているものです(図表はプレジデントオンラインから引用)。

脳科学の研究によると、人間が幸福感を感じ豊かな気持ちになれるのは、脳内にドーパミン、セロトニン、オキシトシンの3つが十分に分泌されている状態だそうです。

この中で最も基本となるのが、セロトニンです。セロトニンが分泌されている状態とは、心と体が健康であることを示しています。

オキシトシンによって豊かさを得るには、周囲の人とのつながりや愛情、友情といった人間関係が必要です。孤独になってしまうと、オキシトシンが分泌されず、豊かな気持ちになれないということです。

しかし、豊かな人間関係があったとしても、自分や周りにいる人の心身の健康が無ければ、人間的なつながりからの幸福感は得られません。健康があって初めて、人間関係からの豊かさを感じることができるのです。

さらに、ドーパミンというのは、仕事で成功したり、経済的に豊かになることによって分泌される脳内物質と言われています。仕事で成功したり、お金持ちになることは豊かさな人生に大切であることは否定できません。

ただし、それは心身の健康や人間的なつながりがあってこそ、意味を持つようになります。健康を犠牲にしたり、家族や周囲の人との関係を犠牲にして、経済的な成功を収めたとしても、豊かな気持ちになれないのです。

このように整理すると、順番としては「セロトニン → オキシトシン → ドーパミン」という順番になり、これは3種の神器では「健康 → 仲間 → お金」ということになります。

人生に大切な3つのものが「健康>仲間>お金」となることに、スッキリ納得することができました。

maruco/iStock


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年8月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。