デジタルのワクチン接種証明書が海外で使えないリスク

ゴールデンウィークにインナーサークル資産設計実践会メンバーと不動産視察ツアーでカンボジアに出かける予定です。

今春、カンボジアの首都プノンペンの中心部のボンケンコン1と呼ばれるエリアに、新しい超高層コンドミニアムが完成しました。日本人が経営するデベロッパーが手がけた物件で、私も購入しています。4月30日には現地で完成披露パーティーが開催される予定で、こちらに参加するのを楽しみにしています。

カンボジアの入国に際し、英語のワクチン接種証明書が必要ということで、手続きを区役所で行おうとしたところ、わざわざ行かなくても、携帯のアプリで接種証明書を作成できることを知りました。

ダウンロードしたアプリに個人情報カードとパスポートのデータを読み込ませると、自動的にワクチン接種データがアップロードされ、証明書として使えるようになりました(写真)。

国内用と海外用があって、海外用の証明書は携帯上で英語表示できるので、とても便利です。

デジタル化が遅れているといわれている日本において、ネットで完結できる画期的なシステムだと感激しました。

ところが、カンボジアに在住の日本人に聞いてみると、プノンペン空港の入国の際、携帯上のワクチン証明書は受け付けられないリスクがあるとの事でした。紙で印刷された証明書が必要とのことです。

alexsl/iStock

仕方なく、証明書を即日発行してもらえる区役所の窓口に予約をしようとしたら、来週は全て満席。予約を待っていてはスタディツアーに間に合いません。そこで間に合わないリスクはありますが、仕方ないのでネットから申請して、郵送してもらうことにしました。申請してから、1週間ほどで届くようです。

プノンペンで紙の証明書しか受け付けられないというのは、真偽の確認ができませんが、謎の対応です。

海外旅行の際の出入国のルールは頻繁に変わり、正しい情報を得るのが難しくなっています。

もしかしたら、出かける頃には携帯の証明書を見せるだけで入国できるようになっているかもしれません。と言っても、万が一入国出来ないと困るので、両方用意していくしかありません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2022年4月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。