11日に破綻した暗号資産交換業大手のFTXトレーディングが破綻前に、抱えている負債に対して売却可能な資産が1割程度にとどまっていたことが明らかになりました。
暗号資産業界での過去最大の経営破綻となっており、世界各国で連鎖破綻を警戒する声も上がっています。
■
FTXの疑惑は深まりますが、行政の対応の隙を突いた破産申請だったようです。
「FTX、FTX US、Alamedaにチャプター11の手続きを申請したよ」と本人が言っていますが、どこか他人事で責任感がなさげです。
「繰り返すけど、ぼくたちが終わってしまったことはマジ謝るよ。」
「うまくいけば、回復する方法を見つけることができるかもね。それである程度の透明性と信頼、ガバナンスがもたらされるといいな。」
「最終的には、お客さんにとってよりよいものになることを願ってるよ。」
どこまでも他人事のようです。
■
この騒動はただの詐欺だと。
詐欺師ほど、キレイゴトを言うよねという皮肉も。
破綻したFTXのウォレットがハッキングされ、残ってたトークンが920億円以上が流出したとされています。同氏は「Twitter を 1 時間放置したら、FTX がハッキングされて流出した」となんだかよくわからない言い訳をしているそうですが、明らかに台本があるという指摘があります。
やっぱりFTXの社長(と仲間たち)はプライベートジェットで国外逃亡してしまいました。
11月9日の24時間で、サム・バンクマン・フリード氏の純資産は146 億ドル減少して 9 億 9,100 万ドルになっていましたが、彼が持ち逃げしたお金は人様のものではないでしょうか。
SBF(サム・バンクマン・フリード)氏は、いかがわしい資金移動をするために、会計ソフトにバックドアを仕込ませていたという疑惑もあるそうです。
100 万人以上の人々が、28 歳によってバハマで設立された暗号会社に 10 億ドルの資産を投入したなんて、今から考えるとなんだかおかしいですね。
FTX は世界中に 134 の関連会社を持っており、最大500 億ドルの負債を抱えている可能性があるとのことです。これはエンロンの負債の230 億ドルを超える可能性が高いとの見方もあります。
「脱中央銀行・脱国家」の理想は画餅に帰すのかもしれません。
人は同じ過ちを何度繰り返しても、反省できないようにできているようです。