お金持ちはケチか?:男を見極める正しい戦略とは

以前読んだ本に「お金持ちはケチだ」という記述があった。

確かに、莫大な資産を持っている人と食事をしても、場所は普通の居酒屋で割り勘という経験を私自身何度もしている。

気前よく振る舞ってくれる相手もいたが、それは少数派だ。

私自身、美味しければ居酒屋でも構わないし割り勘の方が負い目を感じないので、特に意識をしていなかったが・・・。

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ケチだからお金持ちになれたという例もある。

それほど高給を貰える訳でもない会社に勤めて外食等を一切せず、生活を切り詰めた人が亡くなった時、莫大な遺産があったというケースもある。

逆に、羽振りの良すぎる人は要注意だ。

よく、億単位のお金を横領して逮捕された犯人が、クラブなどの遊興費に全部使ってしまったと報じられることがある。

罪の意識を追い払うために、遊興三昧をしたのかもしれないが・・・。

バブル時代に女性に散々贅沢をさせたバブル紳士たちの中には、バブル崩壊後女性に宝石類の返還を求めた人もいたそうだ。

横領犯とバブル紳士を一緒にするのは失礼だが、突然、身の丈に合わないお金が懐に入ってきたという点では同じかもしれない。

私の経験では、自力でお金持ちになった人はケチな人が多い。

貧しい時代を経験しているので、お金の有り難みを知り尽くしているからだろう。

以下のような逸話がある。

ロックフェラー一世がとあるホテルに突然宿泊することになった。

ホテルの支配人が飛んできて、「ご予約のお部屋ではなく最上級のお部屋を用意します」と言ったら、ロックフェラーは断った。

支配人が「しかし、ご子息はいつも最上級のお部屋に泊まっておられます」と言うと、

「彼には大金持ちの父親がいるからね。私にはいないんだ」

と答えたそうだ。

気前よく散在したり贅沢なホテルに泊まっていても、全額会社の経費で落としている人たちもいる。

私が銀行員だったとき、支店長が私を含めた数人の若手男子行員に、「おいお前ら、メシに連れて行ってやる」と言って(普通の居酒屋で)食事をご馳走になった。

勘定の段になって、支店長は名刺を出して「こちらに請求書を回してくれ」と店の人に言ったのを見て「?」な気分になった。

銀行の経費で払うのなら、なぜ我々は「ごちそうさまでした」と深々と礼を言わなければならないのだろうと。

短いサラリーマン生活だったが、身銭を切るときにその人物の品格を感じる。

野村投信に転職した出社初日、常務に「昼飯に行こう」と誘われた。

ささやかな出社祝いだと思って1000円もしない冷やし中華を食べたところ、勘定は割り勘だった(笑)

長銀退職前に退職の意向を次長(課長クラス)に伝えたら、「今晩空けてくれ」と言われて焼き肉屋に連れて行かれた(私としては気が進まなかったが)。

いろいろと理由を訊ねられたり慰留されたりした後、勘定の段になると割り勘だった。

経費だとガンガン使うのに、身銭を切るときは渋いという人は部下から軽蔑される。

私はサラリーマン時代、年次が下であれば男女を問わず「おごる」というポリシーを貫いた。

中高と体育会系にいたことが影響しているのかもしれない。

「デートの時に割り勘なんて絶対にあり得ない」と公言している女性が少なからずいるようだ。

しかし、そのような公言は戦略的に誤っている。

「割り勘OK」というシグナリングを出しておいて、デートの時に相手の男が払うかどうかを見極めるのが正しい戦略だ。

本当に割り勘にするようだったら・・・それを判断材料に使えばいい。

とある小説に「男は金のかかる女を嫌がる」とカリスマ婚活指導員が指導する場面があった。
その指導は実に正しい。

いきなり高級レストランなどを指名してくるような女性は、大抵の男は嫌いだ。

その時は大枚をはたいて見栄を張っても、後日の男同士の裏話では間違いなく「二度と付き合いたくない女」として話題に上ること確実だ。


編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年12月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。