資産運用EXPOで資産を減らしてしまう「残念な人たち」

東京ビックサイトで開催された資産運用EXPOにゲスト講師として登壇してきました。

昨年はコロナ禍で来場者が少なかったのに比べ、今回は立ち見が出るほどの盛況でした。資産運用に対する関心の高まりも影響しているのかもしれません。自分の経験を踏まえた失敗しにくい不動産投資の方法に関して、忖度なくお話しました。

講演に一緒に登壇した天田さん(写真左)とは、私が投資を始めて最初に購入した中古ワンルームマンションを紹介してもらってから、もう8年のお付き合いになります。

今回登壇した資産運用EXPOには、お金の不安を解消したい個人投資家が集まります。でも、資産を減らして想定外の結果になってしまう残念な人が意外に多いのです。

まず、成果を出すためには、会場に出展している玉石混交の出展企業から、本当にお付き合いする価値のある企業だけを選び出す必要があります。

ところが、話を聞く価値のあるブースは恐らく全体の半分以下。付き合ってはいけない会社が、地雷のようにあちこちに埋もれています。知識や情報を持たずに、その中に入っていくのは危険です。

例えば、ワンルームマンション投資であれば、提携ローンを持たない会社、割高な新築だけを取り扱っている会社、利益優先で立地の悪い物件を売り込む会社、知識を持たない担当者が営業している会社などは、付き合ってはいけないのです。

また、投資対象を慎重に選ぶのは悪いことではありませんが、いつまでも投資することなく、大量の資料やノベルティをもらって満足してしまう人もいます。

せっかく情報収集できても、それを具体的な行動につなげなければ、単にお金と時間をかけて「お勉強」をしにいっただけに終わってしまいます。本を買って、読まずに満足してしまうのと似ています。

勉強だけしても、資産は増えません。リスクを取って投資を実践することで、はじめて成果を得られるようになるのです。

せっかくお休みの日の貴重な時間と交通費を割いて出かけるのですから、1人でも多くの人が資産運用EXPOを正しく活用して、将来のお金の不安を解消してもらいたいものです。

coward_lion/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年1月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。