「捨てる勇気」と「優先順位」で、悔いの無い人生を

年齢と共に、時間の有限性を強く意識するようになり、後悔しない人生を送るためにはどうしたら良いかを真剣に考えるようになりました。

Deagreez/iStoc

大切だと思うのは、捨てる勇気と優先順位を決めることです。何でも手に入れようとするのではなく、諦められないものと、諦められるものに分類して、その中の順番を決めていくことです。

これは、旅行に出かける時を想像すると、わかりやすいと思います。

例えば、京都に日帰り旅行をするとします。行きたいと思う観光スポットに比べ、滞在時間は圧倒的に限られています。

欲張って、行きたい場所を全てスケジュールに組み込むと、それぞれの滞在時間は短く、慌ただしく味気ないものになってしまいます。

無理をしてたくさんの場所に行くより「捨てる勇気」を持って、本当に行きたい場所を絞り込む方が、高い満足度が得られます。

それだけではありません。もし途中で時間が足りなくなって諦めなければならない事態を想定すれば、優先順位の高いものから訪問すべきです。

絞り込んだ中からどれを重視するのかという優先順位を付けておくのです。

時間が有限で、やりたいことを全てやるだけの時間がないというのは、旅行も人生も同じです。

人生も旅行と同じように手を広げ過ぎると、満足度が下がります。

取り敢えず何でもまずやってみることは否定しません。でも、どこかのタイミングで取捨選択を行い、やることを絞り込む。

そして、何から始めるかの順番を決めることが、後悔しないために大切なプロセスなのです。

そうすれば、もし明日人生が終わるとしても、無念かもしれませんが、悔いを残すことはありません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年3月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。