土日返上でスイス政府や金融関係者が働いた甲斐もあり、スイス金融機関最大手のUBSによるクレディスイスの買収が成立しました。
クレディスイスは信用不安から大量の預金が引き出されており、破綻の危機にありました。
破綻というリスクを回避するため、スイス政府がクレディスイスの国有化を検討しているとの報告もありました。
しかし、最終的にはスイス政府の介入により、クレディスイスが競合相手のUBSに買収されるという幕引きになりました。
海外ではクレディスイスの次は日銀が危ないとの指摘も。
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今回のクレディスイスの信用不安は利上げの影響とは直接的には関係ありません。しかし、既に脆弱だった同行の経営体制が利上げによって追い打ちをかけられたのは確かでしょう。
これから利上げ局面に入る日本としては、自国の金融村が長期債に過度に依存している状態はクレディスイスと同様にリスクがあることだと言えます。英エコノミスト誌がそのリスクを指摘しています。
日本の金利は1990年代前半以降、世界的に見ても底値の水準にある。わずかな金融引き締めでも、銀行債に与えるダメージは大きい。
クレディスイスだけではなく、欧米諸国で見られる金融機関の不振によって現代の金融システムは意外な脆さを露呈させています。
日本でも同様のパニックが起きないようするためにも、政府や日銀の役割が問われます。