「ウーバーはやっぱり神」と日本国内で初めて思った深夜の羽田空港

スタディツアーで出かけていたエジプトからの帰国便が羽田空港に着いたのは深夜でした。税関申告が終わって、出口に着いた時には、既に12時を回って翌日でした。もう電車もモノレールもありません。

タクシーで帰ろうと乗り場に向かうと、外国人観光客で大行列。恐らく50人以上が並んでいました。30分はかかりそうです。

うんざりしながら行列に並んでいると、隣にハイヤー乗り場があることに気がつきました。客待ちの車がたくさん並んでいます。

溜まっていたハイヤーの運転手に聞くと、予約しないと乗れないということでした。そこで思い出したのが、数年前に利用したウーバー(UBER)です。

ウーバーは、日本ではウーバーイーツと呼ばれるデリバリーサービスが知られていますが、日本以外の世界各国ではタクシーよりも格安で便利なサービスとして利用されています。

海外旅行では良く利用します。アプリで予約でき、予約時に目的地を知らせて、料金提示されるので、行き先を間違えたり、利用を巡るトラブルがありません。

運転手は利用者から毎回評価されてポイントが付いていますから、質の低いドライバーは排除されていきます。

残念ながら日本では、海外のウーバーのような輸送サービスは白タク扱いで違法になっています。

だから日本国内のウーバーは格安タクシーではなく、ハイヤー会社が運営している高級タクシーとして営業しているのです。

しばらく使っていなかったウーバーのアプリを開いて予約をすると、瞬時にマッチングされて、わずか数分で乗り場に車が到着しました。

しかも配車されたのはアルファードの快適な高級ワゴン車(ハイヤー)でした。住所は予約時に伝わっていますから、行き方を誘導する必要もありません。

予約時に料金も確定しており、割引があったので、むしろタクシーよりも安いくらいの価格でスムースに帰宅できました。到着するとすぐにメールに領収書が送付されてきます(写真)。

長旅と時差ボケで疲れている中、湿気の高い東京で行列に並ぶのは辛すぎると思っていたので、素晴らしい裏技に自分を褒めてあげたくなりました。

国内のタクシーの規制に阻まれ、ハイヤーサービスしかできない割高なウーバーの利用者はあまりいません。

その結果、予約がタクシーより簡単に取れてしまう。何とも皮肉なことです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年8月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。