クリスマスにお鮨、大みそかにフレンチを食べる天邪鬼

多くの人が群れをなして同じ行動をすることが、以前より益々増えているように思えます。

例えば、人気のお店がオープンすると、初日に行列してでも出かける。最近なら、麻布台ヒルズに出来た新しいお店がその典型です。

このような傾向が加速している原因の1つは、やはりSNSの影響だと思います。いち早く出かけて、SNSに投稿したい。

自分が行きたいというのも、もちろんあるのでしょうが、投稿欲求が人の行動を人気のあるものに同一化させる要因になっているように思えます。

紅葉になると京都に行って、年末は六本木や表参道のイルミネーション。注目されて、「いいね!」をたくさん集めるためには、旬なテーマをタイミングよくアップしなければなりません。

飲食店も同じです。毎年恒例のイベントがあると、それに人が集まってくるのです。

例えば、これからは12月25日のクリスマスに向けて、これからフレンチやイタリアンのお店は大混雑になります。

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確かにクリスマスシーズンにきらびやかなお店に出かけると気分が上がりますが、良いことばかりではありません。スペシャルメニューで特別料金になったりするのに、混んでいてサービスは悪くなる。人気店になると、そもそも予約がなかなか取れません。

しかし、12月26日以降になると急に予約が減って、ゆったりと利用することができます。

そして年末になると今度は年越しそばを食べる人がお蕎麦屋さんに殺到します。

私は飲食店に関しては、イベントを意識して季節感を味わうのも良いと思いますが、それ以上に人が少ない時にのんびり利用することを優先したいタイプです。

例えば、クリスマスはいつもよりお鮨屋さんは空いています。年末になるとフレンチに行く人も減っていきます。

タイミングを外して、敢えて人が行かない時に行けば、お店の人にも喜ばれ、行き届いたサービスを受けることができます。

天邪鬼なようですが、仕事にせよプライベートにせよ、多くの人と違う行動をするのが、私の性分のようです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年12月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。