日本生産性本部が発表した2022年の労働生産性の国際比較で衝撃が走りました。
日本は、OECD(経済協力開発機構:ヨーロッパ中心に日・米を含めて38ヶ国の「先進国」が加盟する国際機関)加盟38カ国中で30位となりました。最低だった前年の 28位からさらに順位を落としました。
日本の労働生産性は1時間当たりの生産性は52.3ドルで、アメリカは89.8ドル、OECDの平均は65.2ドルと大きく水をあけられています。
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労働生産性が低いといわれる医療福祉産業が主要産業になりつつあります。
言われてみると労働力調査による就業者数は過去最高水準なのになぜか空前の人手不足です。日本全体でどれだけ非効率な人員配置を行っているのでしょうか。
経済政策でなんとか後押しをしてほしいところですが・・・。
本丸の労働市場改革には及び腰のようです。
日本人はなにがボトルネックになっているかを理解できないまま先進国から脱落していくのかもしれません。
ホワイトカラーの正社員をリストラできないのでどうしてもしわ寄せは現場に行き、「中抜き」が横行します。
業界によっては給料が上がっていますが、時すでに遅しでしょうか。
解雇規制を緩めることで氷河期世代もリストラしたいのではという見方もありますが・・・。
そもそもその氷河期世代が担うはずの中間管理職の人材が圧倒的に足りません。
言われてみると雇用が守られているのにリスキリングに励む人を見たことがありません。
ただし、経営者の怠慢がいちばん大きいという指摘も多く見られます。
そうこうしているうちに社会主義国の末期みたいになってきました。
国家というものは、国民が現実から目を背け問題点が特定されないまま衰退していくのかもしれません。