プロライターが教える、文章の書き方のコツ

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ライターという仕事は、免許も資格も不要です。パソコンとWi-Fiだけあれば、在庫を抱えることもなく、初期費用もかかりません。書くことに興味があれば、好きな時間にすることができる最高のお仕事です。その実態はどうなのでしょうか。

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序論・本論・結論型

斉藤さんは記事を書く際に、序論・本論・結論型の3部構成にして書くとわかりやすくなると言います。どんな内容の文章にも当てはめやすい型といえるでしょう。

「序論・本論・結論型は、ブログやSNSなど、何にでも活用できます。構成は、① 序論(主題や一番伝えたいことを書く)、② 本論序論を受けての理由や根拠、意見、エピソードなど、③ 結論(結論・結末を書く)になります。ここで『ダイエット』を例にしてみていきましょう」(斉藤さん)

序論…ダイエット中のみなさん、 「フルーツはヘルシーだからたくさん食べても太らない」と思っていませんか。それは大きな勘違いです!

本論…私は「フルーツは太らない」と思い込み、フルーツダイエットを決行。 ご飯代わりにフルーツをモリモリとお腹いっぱい食べていたら、なんと2週間で2㎏も増量してしまいました。当たり前ですが、フルーツも食べすぎると太ります。

結論…やはり、何でも「食べすぎには注意」です。ダイエットをするなら、摂取カロリーもしっかり考えて行っていきましょう。

「序論では、『誰に』『何を』伝えたいのか、を明確にします。 この部分はタイトルにも反映されます (主題)。本論では、事例やデータを紹介し、序論の主張部分 (主題) を支えます。 正しい情報を分かりやすく伝えます。結論では、まとめに入ります。 序論で伝えた内容を、本論で説得力をもたせて、最後の結論で簡潔に分かりやすく書きます」(同)

最も大事な「つかみ」とは

文章の書き方(構成)がイメージできたらつぎは、つかみを考えなくてはいけません。

私は、さまざまなサイトで記事を執筆していますが、その際、必ずタイトルやイントロに、フックがかかるような仕掛けをしています。これまで反響のあった記事の見出しをいくつかあげてみましょう。

  • シュークリームはダイエット食である
  • 上司の言葉の暴力を「バラ色」にかえて乗り切る方法
  • 「的を得ない」「的を射ない」正しいのはどちら?
  • 「1分の遅刻」はいくらの損失なのか!?
  • 無地とチェック。デキる人のワイシャツはどっちか?

どの記事も多くの人に読んでいただきました。シュークリームとダイエット、暴力をバラ色に、など意外なキーワードの組み合わせや、普段の行動に関するドキッとする提案など、見出しだけで記事へと誘導するようフックをかけていきます。

フックが大事といっても、そればかりに意識が向くと、過剰な書き方になったり、内容が伴わない文章になったりしてしまうので注意してください。

アウトロできっちり〆る

また、最後のオチ(締めの言葉)をイメージしておくといいでしょう。記事全体で何を言いたいのか、何を主張したいのかをはっきりしない場合、オチがないと全体が凡庸になってしまいます。結論が弱い場合は、それをささえるワードを用意しておきたいものです。

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