宮崎シーガイアが教えてくれた「良いホテルの条件」

宮崎に来ていますが、滞在中の宿泊先は宮崎シーガイアにあるシェラトン·グランデ·オーシャンリゾートでした。

これまで宮崎に来ると、いつも中心部のビジネスホテルに泊まっていましたが、今回は資産設計実践会の団体でバス移動ということもあり、こちらを選びました。

宮崎の中心部から少し離れており、アクセスはあまり良くありません。また、バブル崩壊と共に経営破たんしたイメージが強く「昭和バブルの残骸」だと勝手に思いこんでいました。

ホテルに到着してロビーを見た時の第一印象は、古くて大きいでした。天井の高い広々としたロビーは、インテリアのセンスもアメリカによくあるリゾートホテルに似ています。

建物の構造はかなりクラシカルで豪華な造り。何でも広くて大きいので、どこに行くにも時間がかかります。

お部屋はアップグレードされてコーナースイートでしたが、水回りも古く、昭和のインテリアセンスでまとめられています。広さ以外はお世辞にもスイートとは言えません。

とここまで書いたようにハード面は経年劣化でかなり厳しい評価でしたが、ソフト面のサービスは想定外に快適でした。

チェックインは15名近い団体だったのに、事前にルームキーが準備されており、わずか数分でお部屋に入れました。移動で疲れている時はチェックイン時間の短縮が最大のサービスです。

35階にあるクラブラウンジでは、17時から全員に豪華なアペタイザーのセットが用意され、利用時間を区切ることで混雑を上手にコントロールしています。入室手続きもスムースで良いサービスです。

1階にある大浴場も混雑状況がパネルに表示され、利用時間を分散させる工夫がなされています。古い施設ではありますが、きちんと手入れがされており清潔感がありました。

特典として付いてきた朝食は、バイキング形式ですが、地元の名物のチキン南蛮、冷汁、から麺なども用意され、味付けは洗練されていて美味しかったです。コーヒーのお持ち帰りサービスなど、細かい気配りがなされているのも好印象。

このようにハード面でのマイナスをソフト面でカバーしており、交通アクセスを除けば極めて快適なホテルでした。

やはりホテルは設備も大切ですが、宿泊者が快適に過ごすことができるソフト面の充実が満足度につながります。ホテル運営のお手本のような丁寧なサービスを提供する魅力的なホテル。当初に勝手に思っていた先入観は完全に払しょくされました。

次回宮崎に来る時は、中心部のホテルと宮崎シーガイアのどちらに泊まったら良いのか?悩ましい選択です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年4月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。