結構働いているのに「仕事してない」と錯覚してしまう理由

パーティなどで初対面の人に聞かれる質問で多いのは「どんなお仕事をしているのですか?」というものです。最近は「投資関係の仕事ですが、実はあまり仕事してません」などと感覚的に答えていました。

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しかし、自分の毎日の生活を振り返ってみると、結構仕事をしています。

例えば、主宰している投資家コミュニティ資産設計実践会の210名のメンバー向けに毎朝情報配信を行っています。また、今皆さまが読んでいる内藤忍公式ブログも毎日更新を続けています。

ネタを見つけて、文章に仕上げるのにはそれなりの時間がかかっています。

また、今週であれば月曜日の夜は銀座で不動産投資セミナー、本日も個人投資家の方々と会食、明日は香川まで出張して暮らしの大学の講義と予定が結構詰まっています。

更に、日中も新しく購入する予定の不動産の契約関係の手続きをしたり、イベントや月例会の準備をしたりと色々やっています。

冷静に自分のスケジュールを眺めてみると、会社員で仕事をしていた頃よりもむしろ働いている時間が長いのではないかと思ってしまいます。

仕事をしていないと感じる自分の感覚と、結構働いているという現実。2つの間に大きなギャップがある理由の1つは、好きな仕事だけをやっていてストレスが無いからかもしれません。

会社で仕事をしていた時のように、やりたくない仕事や苦手な人とのコミュニケーションが無くなり、気持ちよく仕事ができるようになると、働いているという感覚が薄れていきます。

土日や平日の夜に仕事の予定が入っても、嫌な気持ちになることがありません。仕事をしていても仕事という感覚が薄れているのです。

もう1つの理由は、仕事と遊びの境界線が曖昧になっているからだと思います。

遊んでいる時にひょんなことから仕事が始まることが結構あります。友人や知り合いとご飯を食べたり、遊びに出かけたりして話をしている際に仕事のアイディアが生まれたり、ビジネスパートナーを紹介してもらったりすることは珍しくありません。遊びが仕事につながるパターンです。

仕事をしようと意識していないのに仕事をしていることになる。そんな環境にいられることは、とても有難いことです。この状態を続けられるようにするには、仕事でしっかりと結果を出し続けるしかありません。

そして、自分が楽しく仕事をするだけではなく、一緒に仕事をするメンバーにも同じようにストレスフリーで楽しく仕事をしてもらえるようにしたいと思っています。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年6月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。