現代日本の新名家ベストテンと名家の墓仕舞い

「実現すればパーフェクト婚以上」佳子さまのお相手候補、島津一門のスゴすぎる系譜…たった1つの「懸念材料」とは?』という記事は反響が大きかった。日本人は、家柄の釣り合った結婚が好きらしい。

そこで、ダイヤモンド・オンラインに『愛子さまの「お相手候補」から人気俳優まで、識者が選ぶ「日本を動かす新名家」とは?』という記事を書いて、新名家ベストテンを選んでみて、現代の名家とは何かを考えてみた。

取り上げたのは、政治家から福田家と麻生家、経済では三井家と豊田家、地方経済で俵田・林家、武士の徳川家、公家の藤原家(五摂家)、旧宮家から東久邇家、それに裏千家と市川團十郎家である。

内容は、記事を見て欲しいが、このところ少子化で、旧大名家でも絶家か増えている。

それでも、藤原五摂家と徳川一門は、経済的にも豊かで相変わらず隆々としているし、分家が多いのが強みだ。

五摂家でも格が高い九条家は男系で、藤原鎌足から連続している。先代の九条道弘は平安神宮、当代の九条道成は明治神宮の宮司である。曽祖父の妹が大正天皇の貞明皇后である。

同じく近衛家は、後陽成天皇と近衛前久の娘の子が近衛信尋となり、文麿の外孫の忠煇(細川護熙元首相の弟)が継いでいる。忠煇の夫人の甯子は三笠宮崇仁親王の長女。

徳川は、将軍家(宗家)と御三家、御三卿だけが名乗れる。明治になって、田安家出身の家達を16代目として継がせたので、慶喜とその子孫の処遇のために、慶喜家も公爵にした。

ところが、最近、慶喜家を絶家とすることが決まり、紀州家も見通しが立っていないようだ。宗家も17代の家正の後、外孫の恒孝を会津松平家分家から養子にし、その子が立憲民主党から選挙に出馬した家広で、19代目を継いだ。

だが、ベトナム人の夫人との間に子がない。一方、男子の数が多いのが、御三卿の一つ田安家で、他家に養子を出したりしている。

皇位継承問題で旧宮家が注目されているが、男子の数が多いのは、久邇家、竹田家、東久邇家である。特に、竹田家と東久邇家は明治天皇の、さらに東久邇家は昭和天皇の子孫であるので、皇族の養子候補として注目されている。

ただ、これらの家は現皇室と血縁関係が濃すぎるので、愛子さまや佳子さまのお相手としては旧宮家の中では目立つ存在でない。だが、賀陽家は、愛子さまのお相手候補として注目されているようだ。

ちなみに、この分野については、『家系図でわかる 日本の上流階級 この国を動かす「名家」「名門」のすべて』(清談社Publico)や『日本の政治「解体新書」 世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書)の著書もぜひ参考にしてほしい。