最近カスハラ問題がクローズアップされているせいか少なくなりましたが、以前はコンビニのレジカウンターでスタッフを怒鳴りつけてクレームしているおじさんを良く見かけました。
私とほぼ同世代か少し上くらいの50代から60代くらいのシニアの男性が外国人のアルバイトスタッフを怒鳴りつけて詰める。見ていると怒りを通り越して、哀しげな気持ちにさえなったものです。
ところが、同じレジカウンターの接客でも、スターバックスではそのような光景を見かけたことは一度もありません。
何が違うのでしょうか?
スタバの接客で特徴的なのは、スタッフがフレンドリーに話しかけてくることです。
店員と顧客というビジネスライクでドライな関係ではなく、顔見知りや友達のようなフラットな立ち位置でウエットなコミュニケーションをしてきます。
これだとスタッフに対して上から目線で威張り散らすことはしにくくなります。
関係性をコントロールすることで、同じことをしていても相手の反応が変わってくる。これはカフェやコンビニのレジカウンターでの接客に限りません。
例えば、投資用不動産の販売営業で成果を出している人は、「お客様は神様」という下手に出る対応ではなく、顧客と友達のようなフラットな関係を作ることを意識して、そこからコミュニケーションして結果を出していきます。
フラットな関係が構築できると、営業を強気に進めても拒否されにくく、クレームになりにくくなるのです。
残念ながら多くの人は、相手との関係性によって、態度や対応を変えてしまいます。
自分の方が上だと思う見知らぬ人には、どうしても尊大で傲慢な対応をしがちです。逆にフラットで顔見知りの関係になるとそのような態度を取らなくなるのです。
もしスタバの接客マニュアルがそこまでの人間心理を考慮しているとしたら凄いことです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年7月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。