毎日新聞社は、富山県での新聞配送を9月末で休止すると発表しました。全国47都道府県に配送網を維持してきた同社にとって、これは初めてのことです。印刷と輸送コストの増加、および県内での発行部数の減少が理由とのことです。
富山では朝刊のみが発行され、2023年時点で約840部が販売されていました。大阪府の工場で印刷された新聞を輸送していました。コンビニなどでの販売も終了し、県内の読者にはデジタル版への移行を促し、郵送での購読も可能としています。
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約840部という少なさに驚きの声が上がっています。
まずは富山県が持ちこたえられなくなりました。ここから他県もつづくことになるのでしょうか。
東京新聞も8月末で23区以外での夕刊配達を終了するそうです。
新聞の売り上げの減少幅は他の成熟産業とは比較になりません。
部数を多く見せるために印刷店に必要以上に印刷させる「押し紙」も問題になっていました。
富山支局は引き続き取材体制を維持し、全国紙としての役割を果たすとしています。しかし毎日新聞は実売がかなり少ないと見られます。資本金も1億円に減資しており、もはやなりふり構っていられません。
毎日新聞社内には50代以上の社員がほとんどのようです。
さいきんの新聞は報道の質が劣化しているという点で戦前の新聞社を彷彿させるという意見も・・・。ちがいは部数が激減しているところでしょうか。
この状態で取材や調査できる余裕があるのか心配です。
現在の読者におもねるのは商売上必要かもしれませんが、どうみても先細りです。
脱成長を唱えるからにはまずは自社からではないでしょうか。絶好の機会だと思われます。