予約困難店があなたの電話を待っている

ノロノロ台風に日本中が翻弄されています。日本列島をゆっくり横切る進路なので、全国で大雨のような錯覚に陥りますが、関西は晴れているようです。

台風の影響で旅行の予定がキャンセルになったり、出張が中止になったりと予定が狂って困っている人がいますが、キャンセルする側よりもっと切実なのがキャンセルされる側の宿泊施設や飲食店です。

過剰な警戒で宿泊施設や飲食店がキャンセルで損害を受けるのは一種の風評被害です。

キャンセル料が取れるなら実害は無いのかもしれませんが、自己都合ではなくて天候や交通機関の運休が原因のキャンセルで顧客に請求するのは難しいのが現実です。実際、航空会社のように天候不順によるキャンセルは手数料無料で受け付けているところもあります。

宿泊施設の場合、現地までの交通手段がありますから、キャンセルされてしまうとなかなか代わりの宿泊客は見つかりません。

しかし、飲食店は少し違います。例えば東京の予約困難な飲食店は、全国各地からわざわざやってくる人の随分前からの予約があるはずです。遠方からくる人ほどキャンセルされる比率も高くなります。

こんな時にはキャンセルされた分の予約が取れるかもしれません。

予約困難店に行けるだけではなく、お店にとっては来る人が少ない時に来てくれるありがたいお客様です。手厚いサービスでもてなしてくれるはずです。もしかしたら、次回の予約もさせてもらえる可能性もあります。

絶対に空いているはずがない。そんな思い込みでいつもは予約を諦めているあのお店がキャンセルが出て、代わりの予約を待っている。

行きたいと思っても普段は全く予約が取れない人気店にダメ元で電話してみてはどうでしょうか?


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年8月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。