米国大統領選の勝敗を決める中西部の激戦州で遊説を行ったハリス副大統領は日本製鉄によるUSスチール買収が望ましくないと発言しました。
「アメリカ鉄鋼はアメリカが所有し、アメリカが運営するままであるべきであり、私は常にアメリカの鉄鋼労働者の背中を持っています。」
USスチールの経営陣、そして株主は今回の買収合意を支持していますが、労働組合の反発により政治問題化しています。
労働組合の影響力を軽視したことが、日本製鉄のつまずく原因となったのではないでしょうか?
日本製鉄は労働組合を懐柔するため、追加投資を発表しましたが、組合は聞く耳を持ちません。
日本製鉄はポンペオ国務長官を相談役として招聘しましたが、ポンペオ氏は買収合意実現に向けての最大の抵抗勢力である労働組合との関係性が良くありません。
マイク・ポンペオ元国務長官が、アメリカの教師たちが日々行っている英雄的な仕事を「汚らしい」と評したことは、子供たちに当然受けるべき教育を与えるために休みなく働くすべての人々に対する痛ましい攻撃だった。
アメリカの労働運動は、マイク・ポンペオによるアメリカの教育者に対する嫌悪すべき攻撃を強く非難する
また、ポンペオ氏は2020年大統領選は盗まれたとするトランプ氏の主張に配慮する発言しました。そのため、ポンペオ氏の存在が民主党関係者からの反発を強める懸念があります。
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ポンペオ氏は米主要紙で意見記事を投稿し、日本製鉄を応援しています。ポンペオ氏は第二次トランプ政権入りが噂されていますが、第一次トランプ政権時代にはトランプ氏に最も忠実な閣僚であったことを忘れてはなりません。
当のトランプ氏はUSスチール買収に反対しています。
日本製鉄によるUSスチール買収はまだまだ乗り越えなければならない障壁が存在します。