iPhoneは「毎年買い替え」が最強コスパ

黒坂岳央です。

筆者は長くiPhoneユーザーである。昔は毎年、目を見張るような新機能や高性能化があってすぐにでも手に入れたい欲を刺激された。しかし、iPhoneに限らず最近はスマホの進化もある程度頭打ちになってきている。新機種はAI機能やカメラ性能、省電力化以外は体感してわかる変化を感じづらくなってきている。

さらに円安進行でiPhoneは高値の花となってきており、ガジェットマニアでも毎年買い替えるのは躊躇するほどの価格である。「iPhoneを買ったら、壊れるまで使い倒そう」と考えている人も少なくないだろう。しかし、実はiPhoneは「一度購入した機種を長年使用する」よりも「1年、2年毎に新機種に買い替える」方がコスパがいいのだ。

Nodokthr/iStock

頻繁に買い替える3つのメリット

それではまず、「価格以外」の2年毎の買い替えるメリットを取り上げたい。

1つ目は新機種に触れられるメリットだ。やはりどんな人にとっても、新しいスマホはワクワクさせられる。自分も同じで新機種を買った時はまずはいろんな機能を使い倒して、その進化を実感する楽しさがある。筆者は仕事柄、スマホで動画撮影をするのだが今使用中のiPhone15 Pro Maxという機種で、動画撮影中にズームができるようになったことに大変感激した。

2つ目はバッテリー消耗を気にしなくても良いということだ。たまにモバイルバッテリーを駆使してまで古い機種を使い続ける人を見るが、これは大変な手間である。スマホ本体だけでなく、モバイルバッテリー側の電池残量を気にするのは非常に面倒だ。これから完全に開放される。

3つ目は保証サービスの加入が不要になるということだ。AppleCare+に加入することで万が一の故障時にも対応できる安心感があるが、頻繁に買い換えをすれば保証は必要なく、自然故障ならそもそも最初からついている一年保証で十分対応可能だ。

以上の理由から、新しいiPhoneを使うメリットがあるのである。

2年毎の買い替えでさらに良コスパ

iPhoneとAndroidの大きな違いの一つが「中古価格の下落耐性」である。Androidはどれだけ人気の最新機種でも、1年、2年経過するとiPhoneに比べてかなり値崩れしてしまう。だが、iPhoneは1年、2年過ぎても価格は依然として高値圏を維持する強さがある。

具体的な価格については、様々な記事や動画で検証が行われている。iPhoneの最新のハイエンド機種は、店舗買取でざっくり1年後に4-5万円、2年後に6万円ほど購入価格より値下げとなって買い取りされる。ここで注目するべきは1年と2年とでそこまで大きな価格差がないということだ。毎年買い替えると、4-5万円コストだが、2年毎の買い替えの場合は1年辺り3万円のコストでさらにコスパは良くなる。

翻って5年間使用するとどうなるだろうか?20万円で購入したiPhoneは5年後、ざっくり店舗買取価格は2-3万円程度。つまり、5年間で17万円となり、年間3-4万円となるので毎年買い替えるパターンとあまり変わらないし、何なら2年毎に買い替えするケースは5年間使うよりさらに安い計算になる。

あまり変わらない金額なら壊れるまで頑張って使い続けるより、高性能でバッテリー消耗のない機種に買い替える方がコスパが高いのだ。

 

■最新刊絶賛発売中!

■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

YouTube動画で英語学習ノウハウを配信中!

ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。