私立大学6割で定員割れ:少子化なのになんで増え続けるの?

2024年度の調査によると、今春入学者が定員割れした4年制私立大学は全体の59.2%に当たる354校で、前年度より5.9ポイント(34校)増加しました。少子化が主な要因で、これは1989年度以降で最高の割合となりますが、今後この数値はますます悪くなっていきます。

私大全体の全体の定員は1239人増加していますが、18歳の人口は3万3965人減少しています。

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私立大学を絶対に潰すなと息巻く人もいますが・・・

日本の私立大学には甚大な額の税金(私立大学等経常費補助金など)が投入されています。

2010年代半ばの時点で18歳人口の減少により、弱小私立大学の経営破綻が予想されていましたが、実際には私立大学の数は増加しています。私立大学は同族経営が多く、そのオーナーシップゆえにレジリエンスも兄弟であらゆる手段を使って生き延びてきたそうです。


日本の私立大学はなぜ生き残るのか

ゆえに私立大学は増え続けました。東大の学費値上げはそのとばっちりを受けたものとも言えます。

ただし、10年前と今では大学に行く意味がまったく変わってきています

それでも大卒に価値があるという見方も。そうだとしたらなおさら私学助成はいらないのかもしれません。

少子化に合わせて小中学校はすでに集約してきています。

大学の先生が解雇規制の緩和に反対するのもよくわかる気がします。

ここでもやるべきことはすでにはっきりしているのですが、利権ができてしまった以上撤退は容易ではありません。