今月の解散総選挙(9日解散、27日投開票)を経て、来夏の参院選後の国政選挙が無い3年間に、財務省の悲願の増税ラッシュがやってくると言われている。
仮に石破政権が自公で過半数割れした場合でも、野田立憲と大連立を組めば増税指向は同じなので財務省としては痛くも痒くもないだろう(なお、岸田政権時代にはSNSで増税リストと言うのが拡散されていた)。
筆者はこれを是非避けたいと考えるが、もし有権者として同じ考えに立つならば与野党を超えてこれに反対する候補者に投票する以外にはないだろう。増税と政府の統制を強めたり国益を重視しない姿勢はベクトルとして往々にして重なり合う。そのため筆者は候補者の公約や主張が概ね次のような項目により多く当て嵌まる事を、投票先の基準として提案したい。
- 少なくとも向こう5年の増税凍結
- 緊急事態条項の阻止
- マイナンバーカード化による紙の保険証廃止の阻止
- コロナワクチン健康被害に関する全面的情報開示と対策
- いわゆる「移民」促進政策の見直し
- 食糧自給率の向上
各政党、候補者の主張も様々で、各項目についての賛否もそれぞれで濃淡もあるだろうが、概ね自民党現政権と立憲民主党の主流派、及び公明党は全て外れるだろう。即ち投票対象は非主流派及びその他の諸政党、無所属のうち、より上記の条件に近い候補者となる。
石破首相は解散総選挙に当たって、所謂「裏金議員」のうち主だった者を非公認にするとともに大量に比例重複立候補から外して臨むようだ。当初はそういった措置は取らない方針が流れたが、それを観測気球として上げ敢えて世論の反発を誘い、シナリオ通りに持って行った感もある。
さて、総選挙では、裏金に加えて経済政策を始めブレブレである事等もあり苦戦は避けられないだろう。自公で過半数を割る事も有り得、その場合は野田新代表率いる立憲民主党との大連立を組む可能性も出て来る。その大連立を仕切れれば、大敗しても石破氏の首も繋がるかも知れない。
石破氏は元々、党内野党と言われるようにリベラル色が強く、緊縮財政・増税主義者で、立憲民主党と馬が合う。野田氏は、民主党政権末期の首相時代に公約の真逆の消費税増税に舵を切った上、幹事長に起用した小川淳也氏は、かつて「消費税は最低で北欧並みの25%は必要」「所得税だって昔70%、80%払っていた。相続税も強化する必要がある」と発言していたという。
「増税が好き」という国民は少ないが、増税は仕方ないと考えている国民は多いだろう。我が国の財政が逼迫している原因としては、少子高齢化という構造的な問題もあるが、半分は男女共同参画政策とか海外へのバラマキ、外国人への過度な優遇、脱炭素への傾倒等々の無駄な支出に問題がある。筆者は、先ずは少なくとも安易な増税をストップさせる事が必要と考える。
増税と統制強化、国民を置き去りにしてどこを向いているのか分からない政治の流れを断ち切るために、筆者は有権者には諸課題を深慮の上で主体的な投票を期待したい。