経産省「2040年度に再エネを最大電源に」:立ち戻れない亡国のエネルギー政策

経済産業省は2040年度に再生可能エネルギーを主力電源とする案を検討していますが、高コストや技術課題があり、複数のシナリオを提示する予定です。しかし、この政策には「亡国への道」との批判もあります。欧米で洋上風力計画の縮小が報じられるなど、再エネの高コスト問題が顕在化しています。こうした現実に向き合わなければ、最終的に負担を背負うのは国民です。

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また、経済産業省は、2026年度から太陽光発電事業者向けの固定価格買い取り制度(FIT)を改正し、給付金額を約3倍に引き上げる一方で、給付期間を約5年に短縮する方針です。これにより、投資回収を早めて再生可能エネルギーの普及を促進する方針とのことです。

武藤容治経済産業大臣は、再生可能エネルギーの賦課金(再エネ賦課金)を停止しても、別の形で国民負担が生じる可能性があると指摘しました。国民民主党が電気料金引き下げを目的に賦課金停止を公約していることに対する発言です。

また、固定価格買い取り制度(FIT)の電源は転売が広がっており、既に認定されたFITの買取停止や価格引き下げを行うと訴訟リスクがあるため、実現は困難とされています。そのため、賦課金を停止しても既認定FITの買取を維持するためには代替の財源が必要となり、結果として国民負担が軽減されることは難しい状況です。

エネルギー政策からしても、わが国は亡国の一途でしょうか。