ワインが好きでワインバーに出かけたりワイン会に参加することも多いですが、ワイン好きな人を見ていると、いくつかのタイプに分かれます。
まず、富裕層の集まりに多いのは、有名な造り手のブルゴーニュの赤や知名度の高いシャンパンなどの高額の高級ワインばかり飲みたがる「高級ワイン大好き人間」です。
ホストクラブで高級シャンパンを開けるようにガバガバ飲んで、SNSに投稿して高級ワインマウンティングをする。
自分の好みよりも世間的な評価を重視するブランド志向が強く、味わいより価格が大切な人。人間関係でも有名人好きで、初対面の人とパーティーで一緒に写真撮ってアップするようなタイプです。
ワインの味わいは二の次で、一緒に飲んでも正直あまり楽しくないタイプです。
また、ワインの世界にも「資格大好き人間」がいます。
ワインエキスパートという資格を持っている人が最近増えましたが、話をすると教科書的な知識ばかりで、おいしいワインをよく知らない人もいます。
金融の世界で言えば、実務経験のないFP(ファイナンシャルプランナー)のような感じです。
飲食店勤務であれば、ワインの資格が必要なのかもしれませんが、ただのワイン好きが資格をとっても、どんな価値があるのか、私にはよく理解できません。
ワインはどれだけ勉強したかよりも、どれだけ飲んだか。一般人は頭でっかちな「ソムリエ」よりも肝臓を鍛えて「ノムリエ」を目指すべきだと思っています。
お付き合いしていて、私が「イケてる」と思うワイン好きの人は、自分の好みがはっきりしていて、価格や世間的な評価と関係なく自分の価値観を持っている人です。
特定の銘柄や造り手にこだわることなく、「価値>価格」の見たことのないようなワインを見つけ出してくる。マニアックな知識をひけらかすのではなく、味わいについて価値観を共有できる。そんな人たちと一緒にワインを飲みながら、感想をシェアするのは楽しいものです。
週末に参加したワイン会(写真)は銘柄や産地にこだわらず、各人が自分が好きなワインを持ち込んで自由に飲み比べるとても面白い会でした。
やっぱりワインは「何を飲むか」よりも「誰と飲むか」の方が大切です。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年11月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。