日本人は香りに敏感?それとも鈍感?

近所のスーパーにトイレットペーパーを買いに行きました(写真)。それなりに大きなスーパーですが、ほとんどのトイレットペーパーには白檀などのよくわからない香りがついています。

私が探していたシングルロールの香りがついていないトイレットペーパーは、1種類しか売っていませんでした。

トイレットペーパーに花柄が印刷してあったり花の匂いがしたりすると、不自然な気がして使いたくなくなるので、無地の無臭が好みです。私のような人は少数派なのでしょうか?

香りについて最近感じるのは、道端を歩いていると、強い香水の香りを放出している人に出会うことが増えたことです。強い香りを振りまいているのに気づかないのは、おそらく鼻の機能が十分に働いていないからだと思います。

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私も時には使うことがあるので、香水を全否定するわけではありませんが、物事には限界があります。

そんな、いわゆる「スメハラ」に遭遇した場合、他のハラスメントとは異なり、口頭で指摘するわけにもいきません。

バスや電車で遭遇したら、近くから離れて避難しますが、最近はタクシーの運転手からの香りにやられました。こうなるともう逃げようがありません。

トイレットペーパーの香りは、トイレの嫌な臭いを抑える芳香剤の役割で、強い香水は体臭を消すのが目的だと思います。しかし、臭いものを香りで誤魔化そうとすると、より一層醜い香りになります。

さらに、最近外食をした時にも、香りについて考えさせられる経験がありました。

有名な洋食系のレストランで最後に出てきたデザートがとても人工的な香料を使って作られており、香りが強すぎて食べることができませんでした。

でも定番商品として提供されているという事は、私のように気にする人があまりいないということでしょうか?

日本人は味覚や香りに敏感で、自然の恵みからの四季の香りを楽しむような繊細な感性を持っていると言われていました。

しかし、人工的なインパクトの強い香りに出会う機会が多くなると、日本人の鼻がもしかして曲がり始めてるのではないかと心配になってしまいます。

それとも、私の香りに対する感性が世の中とずれているのでしょうか?


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年11月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。