毎日新聞記者鈴木英生『記事中に能登ウヨは一部被災者の文言は無く外部者と理解』SNS上の実態を反映しない井上英介記事の問題点

毎日新聞記者から突っ込みが入りました。

毎日新聞記者鈴木英生『記事中に能登ウヨは一部被災者の文言は無く外部者と理解』

https://archive.md/IQWIX https://archive.md/QsiSa https://archive.md/ypY4a

毎日新聞オピニオン編集部専門記者の鈴木英生氏が、1月11日の井上英介氏の「被災者を背後から撃つ者」という記事に関して大要『記事中に「能登ウヨ」は一部被災者のことであるといった文言は無く、外部者と理解。被災地内部の対立を反映した言葉には読めませんでした。』とXで投稿していました。

毎日新聞記事がSNS上の現実とは異なる用語法をしているという指摘でしょうか?

当該記事は以下で整理していますが、当該用語の初出・認識の発端・拡散の原因となったアカウントらの用語法からすると矛盾する理解です。

井上英介記事はSNS上の実態を反映せず用語の意味を改造しているという指摘ですか?

当該記事の関係する文脈を全部提示します。

結論から言えば、鈴木記者の言う『「能登ウヨとは一部被災者のことである」といった文言は見当たらない』という指摘は、正しいです。

そして、「能登ウヨ」というのは被災者内でのネット右翼的な発信をする者』と確定的に理解できるかというと、そうなってはいないと思います。

「こうした被災地を叩く人間たち 」の「こうした」が指し示す「叩く者」は、二つ前の段落の「男性はSNSで誹謗中傷を繰り返すアカウントについて…開示請求」「周囲でも被災者が攻撃されて沈黙し」の部分がまず含まれ、さらに文章の切れ目の前まで遡ると、そこでは「攻撃する人の中には石川県民が多数います」とあります。

「石川県民」ということから直ちに「能登民」とは解せません。

大きく「能登」と「加賀」の地域に分けられるので。

毎日新聞記事は、実はこのような構成自体が一つの問題と言えます。

文章内で意味が完結してれば良いという訳ではないでしょう。

当該記事が「能登ウヨ」を「能登に居るウヨ」ではなく「能登の被災者を叩いてるウヨ(所在は問わない)」としてるなら、「ネトウヨ」をもじって、とあるのに意味がズレていることになります。

「ネット上のウヨク」は、『「ネット上に存在する主体」であるウヨク』です。そのアナロジーならば、「能登に存在する主体であるウヨク」とならないと、おかしい。

他方で、鈴木記者のような理解では『「能登の被災者」を叩くウヨク』であり、行為主体と行為の客体が混在しています。このような略語や造語の例は寡聞にして知りません。

「能登ウヨ」は明確に【能登の被災地に居る者】として発信されてきた:「背後から撃つ者」とは…

そして、「能登ウヨ」という言葉は、明確に【能登の被災地に居る者】に対して発信されてきた例が中心的という現実があります。それと同時に「ネット上で能登半島地震を利用して被災者含む誰かに絡む」のような用語法もありますが、前者の意味を無視して取り上げるべき現実はありません。

つまり、鈴木英生記者の理解によるならば、毎日新聞記事は、その現実を歪めて異なる用語法に改造した記事が書かれているということになります。

そもそも、何ら限定の無い「被災者を叩く者」だったら、記事タイトルの「背後から撃つ者」とは、なんだったのか?

原語の意味は「本来味方であるハズの者から裏切られる」という意味であり、物理的・観念上のものを問わず同じ集団・環境に居る者から攻撃されるという意味でしょう。

鈴木英生記者の指摘は、それが妥当であるか否かを問わず、当該毎日新聞記事の構造的問題を改めて浮かび上がらせるものであり、貴重なものと言えるでしょう。

※追記:鈴木記者が「「能登ウヨ」が被災者を指して使われる言葉と知った以上、あの記事が私の投稿で拡散されるべきではない」と考えたとしていました。


編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2025年1月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。