トランプ政権に「特別職公務員」として任命され、政府効率化省のトップを務める実業家のイーロン・マスク氏ですが、米国連邦政府の無駄を削ぎ落すための大胆な改革に着手しようといています。
トランプ政権は政権発足直後に、連邦政府職員の全員に対して、早期退職を促しました。
政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク氏 ホワイトハウスXより
「リストラ」によって企業の新陳代謝を高め、効率化を進めてきたマスク氏の手法が色濃くでています。
国家の安全保障に寄与する省庁は「リストラ」の対象にならないと見られていましたが、CIA職員にも早期退職が勧告されています。ここまで節約する必要はあるのでしょうか?
マスク氏は財務長官の了解のもと、連邦政府予算の配分を行うシステムを掌握したとの報道も出ています。これにより、マスク氏が「邪悪」だと表現していた、対外援助を行う国際開発局が事実上の解体に追い込まれています。
USAIDは邪悪である
昨年11月、マスク氏はノーベル経済学賞受賞者であるミルトン・フリードマン氏が生前に収録したインタビューをポストしました。動画の中でフリードマン氏は、半分以上の省庁は無用で、国内外の脅威や暴力から国民を守ることが政府の一義的な役割だと主張しています。
フリードマン氏が示唆していた国家の在るべき姿は南米のミレイ・アルゼンチン大統領にも共有されているようです。マスク氏はミレイ氏のファンでもあります。
しかし、あまりにもマスク氏に権限が集中していることで、民主党からの批判が強まっています。
トランプ氏とマスク氏は昨夜、アメリカのソフトパワー機関である米国国際開発庁(USAID)を閉鎖した。違法かつ違憲だ。そうすることで、トランプ氏は億万長者への減税のために資金を横領できるのだ。
これは警報5級の火災です。 国民が大統領に選んだのはイーロン・マスクではなくドナルド・トランプだ。 選挙で選ばれていない億万長者が、独自の対外債務と動機を持って米国の機密情報を盗み出すことは、国家安全保障に対する重大な脅威である。 これは党派的な問題ではないはずだ。
マスク氏が米国政治への関与を強めることで、本業のビジネスに悪影響が出る可能性が高まりますが、今のところは投資に対して十分なリターンが返っているようです。
イーロン・マスクはドナルド・トランプ大統領の選出に2億7700万ドルを費やした。 選挙日以来、彼の資産は1540億ドル増えた。 投資に対するリターンとしては悪くない。