イギリスで行われた地方選挙や下院補欠選挙で、右派ポピュリスト政党「リフォームUK(改革英国党)」が大きく躍進しました。
移民対策の強化を掲げる同党は、生活費高騰や現政権の経済政策・社会保障政策に対する不満に加え、移民政策への強い反発を背景に、幅広い有権者層の支持を集め、労働党や保守党といった従来の二大政党を大きく上回る得票と議席数を獲得しました。
ナイジェル・ファラージ党首インスタグラムより
現地メディアや専門家は、今回の結果がイギリスの二大政党制に対する重大な挑戦となり、今後の総選挙でリフォームUKが政権交代の鍵を握る存在になる可能性があると指摘しています。
特に注目されたのは、労働党が強いとされたランコーンの下院補欠選挙で、リフォームUKの候補者がわずか6票差で勝利した点です。これにより、同党は初の女性下院議員を誕生させました。
地方議会選では、全体で約1600議席が争われ、リフォームUKは677議席を獲得。保守党は676議席を失い、16の自治体で与党の座を失いました。労働党も186議席を減らし、スターマー首相率いる政権に対する厳しい評価が示されました。
https://twitter.com/HsuTingWei2/status/1918498841269305615
ファラージ氏はEU離脱の立役者として知られ、アメリカのトランプ元大統領とも親交があります。
また、有権者の関心は生活費や社会保障の縮小に加えて移民問題にも集中しており、難民申請者への公的支援や不法移民の増加に対する不満が市民の抗議行動にもつながっています。こうした移民政策への不満がリフォームUKの支持拡大に直結したとする見方が広がっています。
https://twitter.com/Parsonalsecret/status/1820368976855396727
このような中、リフォームUKは次の総選挙に向けて候補者擁立を進めており、イギリスの政治地図を塗り替える勢力として注目を集めています。