東京の湾岸エリアでは学校不足の次にペットホテル不足がやってくる

旅行で東京を留守にすることが多いのですが、困るのは不在の間に誰がピノくん(写真)のお世話をするかです。知り合いにお願いしても誰にも預かってもらえない事態を想定して、家の近くにあるペットホテルを探すことにしました。

同じマンションに住んでいるペットを飼っている友人にいつも利用している施設を紹介してもらおうとしたところ、なんとそこは新規の募集はお断りしているとの事でした。どうやらペットを飼う人が増えてきたせいで、受け入れるキャパシティを超えてしまっているようです。

タワーマンションが増えて引っ越して来てベッドを飼う人が増えれば、当然預ける人の数も増えていきます。ペットホテルの場所も増えてはいるとは思いますが、命を預かる仕事ですからすぐに受け入れ数を増やすのは簡単ではありません。

しかも昨今の人手不足もあって、短期で供給を増やすのは困難だと思います。

仕方が無いので新規募集を受け付けていない施設の方にお願いして、近所にある別のペットサロンを紹介してもらいました。

こちらも家から徒歩圏内で、ペットホテルだけではなく、1時預かりのサービスがあったり、ペットトレーニングのサービスも利用できるようです。

この施設ももしかしたらそのうちに新規受け入れをしなくなるかもしれません。

今後も東京の湾岸エリアでは新しいタワーマンションが次々と完成していきます。

例えば、晴海フラッグにもスカイデュオというタワーが2棟完成し、そろそろ本格的な入居が始まります。

するとこれまで以上に住人の数が増えて、さらにペットの数も増えることになります。

そうなるとさらにペットホテルの争奪戦になって、インバウンド需要の観光地のホテルのようにペットホテルが予約しにくくなり価格も上がっていくのではないかと予想します。

東京都中央区では以前、子供の数が急増したことにより幼稚園や学校の数が足りなくなる問題が発生したそうですが、今度はペットの受け入れ施設の不足が問題になるのではないでしょうか?

学校の不足は子供の問題ですから誰もが解決すべきと考えるでしょうが、ペットを飼うのは贅沢な趣味だと見なされそうで、その施設の不足に対する対応は後回しにされそうです。

Aleutie/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年5月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。