江藤拓農林水産大臣は5月18日、佐賀市での講演で「私はコメを買ったことがない。支援者からたくさんいただき、売るほどある」と発言し、コメ価格の高騰が続く中での発言として批判を浴びました。
江藤大臣は翌19日、記者団に対し「玄米を消費者にも使ってほしいという意図だった」と謎の釈明をし、実際には定期的にコメを購入していると説明しました。発言については撤回ではなく「修正」と述べ、「正確性を欠いた」と陳謝しました。
江藤拓農水相 農水省HPより
また、参議院決算委員会でも「発言は不適切だった」と認め、発言を撤回する意向を示しました。石破総理大臣とも会談し、消費者・生産者の感情に配慮を欠いたとして厳しく叱責され、改めて謝罪しました。総理は「極めて問題」と指摘し、「任命権者として深くおわび申し上げる」と述べました。
さらに、江藤大臣が支援者から受け取ったコメに「黒いものや石が混ざっていた」と語ったことにも批判が集まりました。林官房長官は記者会見で江藤氏の発言についての質問に即答できず、事務方の補助を受けたうえで「詳細を承知していない」と述べるにとどまりました。
農水大臣が支援者から米を受け取っていたことに対し、政治資金規正法や収賄の疑いを指摘する声すらあがっています。
今回の発言をめぐっては、与野党問わず厳しい声が上がっており、今後も責任の追及が続く見通しです。江藤大臣は続投の意向を示しつつも、「信頼回復に努める」としています。