5月23日。福岡から飛行機でひとっとび。東京に来ました。
用事は夕方からあったのですが、それまでにはまだ時間があります。
その時間を利用して行ってみたかった芸術展に行くことにしました。
それは「デザインあ展 neo」。身の回りにあるものたちのデザインを通じてデザインの面白さを知り、デザイン的な視点と感性を磨く番組「デザインあ neo」がテレビから飛び出し、リアルにそのコンセプトに触れることができる芸術展です。2025年4月18 日から 9月23日まで、虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEで開催されています。
今回のテーマは「動詞」。日常の様々な行為を通じてデザインをより深く知ってもらおうという狙いがあります。
ということで、デザインあ展neoに向かう案内表示はこのように動詞で表現されていて、会場に入る前から芸術展の世界の中に引きこんでくれます。
会場に入りまず現れたのは様々な動詞の世界。日々の生活の中で私たちは多くの行為を行っているのだということを実感させてくれます。そしてその行為をスムーズに行うために物のデザインが形作られるのだということを教えられます。
こういう芸の細かさ、好きです。
「動詞」をテーマにしているのでこの小物たち、自分で動くことができます。自動で動きを表現する小物たちの世界。見入ってしまいます。
「たべる」のコーナーでは箸やスプーン、フォークでものを食べる行為を動詞で表現していました。これらの食器がいかに様々なことができるようにデザインされているかを知ることができます。
食器だけでなく「素手」もありました。
さまざまな食感を表現する言葉が書かれた木のボール。それを組み合わせることで様々な食感を楽しめるランチプレートを作ることができます。よし、私もやってみよう!
…全然おいしくなさそうなのができました。いや私が選んだからなんですがね。
「すわる」で展示されていたのは学校でよく使われる「学童イス」のデザイン。こんな学童イスあったらいいなの世界です。
学年1位の秀才君だけが座れる社長イス風学童イス。
いや、何学校で寛いでんねん。
ほら!君!飛び込まない!
学童イスひとつでこのような世界が造れることに感心します。
「もつ」のコーナーに現れた物体たち。これはなに…?
ここは「もちてのむれ」。
横から見ると様々な「持ち手」が壁に突き刺さっていることがわかります。かなづちや錐などの工具や包丁などの調理器具、ボールペンなどの文具に至るまで道具にはそれぞれの利用にあった持ち手のデザインがあることを教えてくれます。
持ち手の前に張られたロープはさまざまな形をした手が持っていました。芸細か!
「デッサンあ!」のコーナーではバイクのデッサンを実践することができます。調子に乗って私も慣れない絵を描いてみますが、
…しょっぼい!
こういうデザインの芸術展に来る方は総じて絵がうまい。描いた絵はスキャンすることで大画面に映し出されますがみなさん上手なんですよねぇ。ボクの、みないで・・・
芸術展のラストコーナー「DO IT!」ではさまざまな動きと映像がシンクロし、実際に体を動かすことを通じて日常生活とデザインの関係を知ることができました。
最後はありがとうの「あ」でお別れ。
デザインというと才能のある芸術家たちのもので、自分とは縁遠いものと思ってしまいがちになりますが、身近なものの中にもデザインは存在し、人々の行為の中に溶け込んでいるものなのだということを実感することができる芸術展でした。
Eテレのデザインあneoを見ていない方でも十分楽しめる展示会だと思います。お子さんも楽しめると思いますので家族連れでもデートコースでもぜひ立ち寄ってみてもらいたいなと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年6月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。