「こまち」のグリーン車は「プレエコ」レベル

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新幹線に乗って秋田まで出かけてきました。東北新幹線は盛岡まで秋田行きのこまちと、新青森行きのはやぶさが連結されて運転しています。面白いのははやぶさとこまちは車両の幅が違うことです。

こまちははやぶさよりも車幅が狭く、普通車でも1列に左右2席ずつの4席の配置になります。はやぶさは東海道新幹線と同じ3席と2席の1列5席配置です。

今回は行きはグリーン車が満席だったので普通車で行きましたが、こまち車両なのであまり狭さは感じませんでした。

そして帰りはグリーン車に乗ったのですが席の広さは普通車と変わらず、イメージ的にはビジネスクラスと言うよりプレミアムエコノミーといった感じでした。

運賃に5000円程度の差がありますが、これなら普通車でも充分だと思ってしまいました。

また、こまちにはグリーン車は1両しかありません。しかも運転席の付いた車両ですから、座席数はわずか22席です。

座席数が少ないせいで普通車よりもグリーン車の方が先に席が埋まってしまい、車内も混雑しています。

座席のサイズもほとんど変わらない混んでいる車両になぜグリーン料金を追加で払わなきゃいけないのか。価格設定に納得感がありません。

そして、JR東日本の特徴ですがグレードの高い車両ほどホームの階段からの距離が遠くなります。こまちにはグランクラスはありませんが、グリーン車が最先端の車両になっています。

JR東海が運行する東海道新幹線と何かと比較してしまいますが、サービス内容に突っ込みどころが満載なのがJR東日本ならではです。

とはいえ、東京から直通で秋田まで4時間ほどで時刻表通り正確に運行してくれるサービスは日本の鉄道レベルの高さを示す素晴らしいクオリティです。揺れの小さい快適な車内で持ち込んだシャンパンをマイグラスで楽しむことができました。

あまりあら探しばかりしないで、感謝して利用しなければいけません。

どうでも良いことですが、「こまち」「こまち」と連呼していると、頭の中にビートたけしさんが浮かんできます。自分はやっぱり昭和な男なのだと実感する瞬間です(笑)。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年6月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。