6月13日、イスラエルがイラン国内の核施設や軍事拠点を攻撃し、多数の死傷者が出ました。これに対してイランは報復として、14日未明にイスラエルへ向けてミサイルや無人機を大量に発射しました。
テルアビブ市内にミサイルが着弾した様子
イランは、イスラエルの数十か所を攻撃したと発表し、最高指導者ハメネイ師は「イスラエルはその行動の代償を払うことになる」と強い言葉で非難していました。
イスラエル軍によると、発射されたミサイルの多くは迎撃されましたが、テルアビブ周辺では爆発が起き、少なくとも21人が負傷したと報道されています。
https://twitter.com/JunkoYasmin/status/1933610929301959133
イラン最高指導者アリー・ハーメネイー師とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相 Wikipediaより
イスラエルの国防相は「イランは民間人のいる地域を狙った。報いを受けるだろう」と述べ、さらなる軍事行動も示唆しています。
また、イスラエルはすでにイラン中部の核施設を再び攻撃し、被害が出ているもようです。
https://twitter.com/YasLovesTech/status/1933625258143055914
イランでは、首都テヘランや核施設がある地域で爆発が相次ぎ、一部では放射性物質の漏れも懸念されています。IAEA(国際原子力機関)は懸念を表明し、両国に自制を呼びかけました。
アメリカは、イスラエルへのミサイルの迎撃支援を行っていると明らかにしていますが、トランプ大統領とアメリカ政府の胸中は複雑なようです。
イスラエルでは全土に非常事態が宣言され、ネタニヤフ首相は軍事作戦の継続を表明しています。
これまでは両国とも水面下の「影の戦争」を続けてきましたが、今は互いの国土を直接攻撃する「表の戦争」へと変化しています。
今後の両国の対応次第では、中東情勢はさらに悪化するおそれがあります。