週刊文春が「国民民主党公認候補・足立康史は創価学会員だった…本人は「京都大学学生部の中心者だったことは事実」という記事を掲載した(見出しは電子版)。
メジャーな週刊誌が、候補者の宗教について本人の意思に反して公表することは極めて異例であり、足立氏がインタビューを受けた時に文春記者に聞いたように、「ほかの」立候補予定者すべてに同じ質問をされているならいいですが」というのはもっともなことである。特定の宗教についてのみ、それを問題があるかのごとき質問をするのは不適切だろう。
玉木代表と足立康史候補 同候補Xより
さらに、本誌では小見出しで『”永田町の暴言王”は創価学会員』と書くに至っては、あたかも足立氏が「暴言王」であることがその宗教に起因しているかのごとき印象操作だ。
事実関係については、足立氏が自らYouTubeで説明しているが、だいたいこういう趣旨だ。
足立氏の実家が創価学会員であるのは近所の人はよく知っているし、母親は公明党の応援にも加わっている。自分も創価学会員であったし京都大学生のときに「中心者」(組織の役職を務めていたという意味か)だったのは事実。
しかし、公明党から政治家になろうと思ったことはない。なぜなら、憲法改正などについて意見が違うからで、公明党から出ようなどと思ったことはありえない。
創価学会からは親に息子が維新から出るからといって宗教活動や政治活動をこれまで通りして差し支えないといわれ、母親は自分の選挙の手伝いもしていないし、まして、人を誘うはずもない。
文春は足立氏の選挙事務所に学会員がたくさんいたなどといっているがありえない。現実に、大阪の他の選挙区で公明党が自民党候補を推薦していないことはあるのに、対立候補を応援しているし、出口調査でも公明党支持層の票はもらっていないことがあきらかだ。ということで、信仰者として創価学会や公明党に迷惑がかかるのは嫌なんではっきり否定しておきたい。
つまり、信仰を捨ててはいないが、対外的な活動には参加していないし、公明党や創価学会も支援などまったくしていないどころか、対立しているといったニュアンスに聞こえた。
さて、この記事を離れて言えば、本人や家族が創価学会員で他の党から出ている人はそんな珍しく無いと思う。日本でいちばん信者が多い宗教なのだから当たり前である。
この足立氏のように、公明党が政教分離のもとで独自の方針として掲げる憲法改正に対する消極的な姿勢を批判していたら公明党の候補者になれるはずがない。
また、公明党は候補者選びで自分で出たいかどうかをそれほど重視せず、むしろ、本人が立候補を打診されて、びっくりしたという真面目な人が好みで、足立氏のようなやんちゃな人は少ないし、また学会員だからと言って裏で応援するということでもないようだ。
また、家族が熱心な学会員であっても、票を回すわけでない。だから、野党の某有力政治家は夫人が創価短大卒だから、学会員である可能性が強いが、選挙で票を回してもらっているなど聞いたことがない。
もちろん、たとえば、共産党候補の当選を阻止するために、票を回すと言ったことまで含めて、まったく、票のやりとりがあり得ないとは言わないが、普通はそういったことはないと理解している。
国民民主・玉木代表 国民民主HPより