2025年6月19日、週刊文春の電子版は、日本保守党の百田尚樹代表が河村たかし共同代表に激怒し、ペットボトルを投げつけたと報じました。騒動は4月22日の定例記者会見後に議員会館で発生したとされており、党大会の開催を巡る意見対立が背景にあるとされています。
この騒動は2カ月前のことで、最近の出来事のように見せる文春の報道はやめてほしい。河村さんとはその後も笑顔で会見している――と百田氏は反論しています。
一方、河村たかし氏は文春デジタルの記事について、自身の見解を示しました。百田氏にペットボトルを投げつけられたことは「当たってはいないが事実」と認め、さらに「脅迫や強要のような行為もあり、非常に耐えがたかった」と述べています。百田氏の反論とは内容に大きな食い違いがあります。
日本保守党の百田代表は「なぜ2カ月も経ってから公表するのか」と投稿していますが、河村氏は参院選前の今の時期を狙って動いたのだと思われます。
4月の定例記者会見では、共同代表の百田氏と河村氏が口論する場面がありました。その後も両者の関係悪化が目立つようになっています。河村氏は、百田氏や有本香氏が自分に相談せず台湾を訪問したことを問題視しましたが、有本氏は事前に伝えていたと反論しています。こうしたやり取りから、党内での意思疎通がうまくいっていないとの疑念が強まっていました。
日本保守党は、他にも内部に火種を抱えています。元候補の飯山陽氏は、百田尚樹氏が自身の有料配信(ニコニコ生放送)で、飯山氏やその家族に対して中傷する発言を行ったとして、法的措置を検討していると明かしました。
一方で百田氏側は、飯山氏の発言が「虚偽にあたる」として、すでに提訴しています。訴訟の理由は、飯山氏が雑誌やYouTubeで「日本保守党はLGBT法に取り組んでいない」「百田氏にはゴーストライターがいる」などと発言したことに対し、名誉毀損にあたると主張したためです。
これに対して飯山氏の関係者は、「言論弾圧だ」と批判しています。飯山氏は元・日本保守党の公認候補でしたが、選挙後に党幹部との対立が表面化していました。
また、雑誌『WiLL』には藤岡信勝氏や飯山陽氏など、党内の保守系論客による批判記事が掲載され、百田・有本体制に対する不信感が党内からも表に出てきました。これまで保守寄りとされてきた同誌からも批判されるようになったことは、党の現状を象徴しています。
動画全体を通して、日本保守党はこれまで掲げてきた保守の理念が、内部の私情や対立によって揺らいでおり、組織としての信頼や統制が崩れつつあるのでしょうか。
百田氏と河村氏 日本保守党Xより