アメリカのトランプ大統領は6月30日、自身のSNSにおいて「日本は深刻なコメ不足に陥っているにもかかわらず、われわれのコメを受け取ろうとしない」と述べ、日本の米国産コメ輸入の姿勢に対して強い不満を示しました。この発言は、7月9日に期限を迎える関税交渉を前に、日本側に圧力をかける意図があると見られています。
Donald J. Trump Truth Social 06.30.25 01:56 PM EST
To show people how spoiled Countries have become with respect to the United States of America, and I have great respect for Japan, they won’t take our RICE, and yet they have a massive rice shortage. In other words, we’ll just…
— Commentary Donald J. Trump Posts From Truth Social (@TrumpDailyPosts) June 30, 2025
アメリカ合衆国に対して、諸国がいかに甘やかされているかを見せつけるために――私は日本を大変尊敬しているが――彼らは私たちの米を受け取ろうとしない。それなのに、深刻な米不足に陥っている。つまり、私たちはただ書簡を送るだけでいいのだ。今後何年も貿易相手国として日本を歓迎する。
トランプ大統領は「日本には書簡を送るだけだ」と発言し、関税引き上げの可能性をにおわせました。これまでも日本のコメ関税について「700%」と主張してきましたが、その正確性には疑問の声も上がっています。
トランプ大統領は、日本に対する相互関税の根拠として、「700%のコメ関税」を筆頭に挙げ、その不公正さを問題視。これに対し、江藤農水相は「理解不能」「間違っている」「わざと言っているのか」「全く意味が分からない」「いつの話やねん」などと、根拠を示さず一方的に否定し、揶揄するような発言…
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) April 27, 2025
米価の急激な高騰を受けて、民間主導で外国産米の輸入が進んでいます。
6月6日から100%アメリカ産米が発売される。備蓄米に注目のタイミング。国産米のシェアが失われていく。
イオンのカルローズ米は一般輸入として扱われ、ミニマムアクセス(WTOによる無関税輸入枠)とは異なり、1キロあたり341円の関税。それでも国産米より大幅に安い4キロ税込2,894円で販売される。 https://t.co/8SOsKUAjgQ pic.twitter.com/IBdiaOLmbd
— JMAX (@JmaxTopics) June 1, 2025
与野党ともに政策の場ではタブー視されている米の輸入ですが、こうして消費者に広がって当たり前になることが政策の場でのタブーを解除していく原動力になりそうですね。高関税がかかって、なおこの価格。
イオン、カリフォルニア産コメ発売 4キロ2680円 – 日本経済新聞 https://t.co/bw4dhLuSHk
— Noriaki Yoshikawa (@yoshikawanori) May 29, 2025
日本の農業の持続可能性を確保するためにも、過度なコメの保護政策は見直す必要があります。現在の制度がこのまま続けば、農業の競争力が損なわれ、生産性の低下を招きかねません。
制限されている輸入米を拡大すれば、米の価格は下がる。昔より輸入米の味も良くなってる。一方で日本の米は最高品質。米農家の所得が上がらないのがおかしい。生産抑制から生産強化へ。事実上の減反政策廃止。日本の米を強くする、米の構造改革をするチャンスと捉えるべきだ。 https://t.co/o0xeBd7yjw
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) May 7, 2025
今回のトランプ大統領の発言は、アメリカ国内の農業関係者や支持層に向けたアピールであると同時に、日米間の貿易交渉をめぐる駆け引きの一環と受け止められています。今後の日本政府の対応が注目されます。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより